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本と映画と政治の批評
by thessalonike4
カテゴリ
チベット暴動と北京五輪
ガソリン国会と後期高齢者医療
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ワーキングプアと社会保障
山口県光市母子殺害事件
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米国大統領選挙
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岩国市長選挙
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# by thessalonike4 | 2008-05-14 23:55
福島瑞穂は多数派形成の構想と決断を - 政治指導者とは何か
b0087409_1535114.jpgロバート・ラウシェンバーグが死んだ。あれは確か1986年だったが、世田谷美術館で展覧会を開催しているのを見に行ったことがある。いわゆる現代美術と言われるものをそのとき初めて見て、一目で気に入ってしまった。それまで、美術と言えばせいぜいダ・ヴィンチとかピカソくらいしか知らず、マチスもカンディンスキーも知らず、ポップアートの作品などは最初から鑑賞する対象として除外していたのが、天井から吊るされたラウシェンバーグの大きなコラージュの作品の前に立った瞬間に考え方が変わり、その芸術に魅力を感じるようになった。アイディアと方法に共感を覚えた。考えてみれば、水戸芸術館の開館が1990年、ちょうどあの頃、バブルの頃が日本人全体が現代美術に入門して行く時期で、日本の中産階級に現代美術の文化を導入する事業を精力的に進めていたのが西武セゾンの堤清二だった。ラウシェンバーグに感謝しつつ合掌。

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# by thessalonike4 | 2008-05-14 23:30 | ガソリン国会と後期高齢者医療
ガソリン国会の終幕と欺瞞 - この国の政治は一党独裁制である
b0087409_14114868.jpg昨日の記事に関連して、昨日の朝日新聞の2面に新潟で5/11に開催された労働サミットの記事があったので、少し取り上げておきたい。連合会長の高木剛が記者会見の席上で厚労省と経団連に猛然と噛みついている。この事件はテレビのニュース番組では一切報道されなかった。それだけでなくネットのニュースサイトでも朝日新聞以外のサイトからは発信がない。無視されている。この問題を何も知らない人は多いのではないか。高木剛を見直した。高木剛は、政労使のサミット開幕記者会見をシャンシャンで纏めて流そうとした厚労官僚のペーパートークを遮り、マイクを掴んで敢然と経営側を批判、大企業が労働者派遣法違反を公然と繰り返している実態を糾弾した上で、さらなる労働市場の規制緩和を求める経団連に対して、「ルールを守らない人間に正当性を主張する権利があるか」と憤激の鉄槌を下している。高木剛、よく言った。立派だ。一歩も退くな。押しまくれ。

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# by thessalonike4 | 2008-05-13 23:30 | ガソリン国会と後期高齢者医療
NHK『セ‐フティネット・クライシス』 - 吉川洋は政策の舵を切るか
b0087409_135710.jpg 昨夜(5/11)放送されたNHKスペシャルの『セーフティネット・クライシス』は内容の濃い番組だった。年末の『ワーキングプアⅢ』の報道視角を延長させた形で、今回は具体的に政策担当者をスタジオに呼んで問題を議論させていた。政府の社会保障国民会議の座長を務めている吉川洋をその場に座らせ、生々しい現実を映像で見せ、批判者である金子勝と討論させた企画は秀逸で、実際にこの番組を契機に政策が変わるかどうかは分からないが、視聴者である国民や弱者に多少の希望の光を感じさせた中身になっていた。同席していた経済同友会社会保障改革委員会委員長の門脇英晴も、同じ同友会の宮内義彦や奥村禮子とは異なる印象を見せていた。単純な新自由主義のイデオローグではないように見える。こういう番組を制作できるNHKはやはり素晴らしい。民放ではこのような番組は作れない。『ワーキングプア』以来のNHKの報道は国民の声を代弁して政治の空気を変えることに寄与している。

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# by thessalonike4 | 2008-05-12 23:30 | ワーキングプアと社会保障
NC9の中国残留孤児帰還報道 - 日中友好に流された汗と涙と血
b0087409_14433846.jpg一部に、日本は中国との経済関係において全面的に依存する関係にあるから、日本は中国との間で戦争を起こすことはないという意見がある。歴史を振り返れば、こうした見方が安直で楽観的に過ぎることがよく分かる。歴史を鑑にしなければならないと言われる所以である。1941年12月、日本は世界最大の経済大国に宣戦布告して戦争を始めた。その国は日本の最大の貿易相手国であり、しかも自給不能なエネルギー資源である石油の輸入を100%依存している国でもあった。常識では開戦など絶対にあり得ない選択だが、陸軍も海軍も天皇も政府も開戦を選択して、機動部隊で奇襲攻撃をかけた。中国が日本の最大の貿易相手国であるという経済的事情は、日本が中国に侵略戦争を仕掛けないという論理的根拠にはならない。第二次大戦における独と英仏の関係を見ても同じだろう。経済関係は友好関係の第一歩だが、経済関係を深めるだけでは友好関係を深めることにはならない。 

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# by thessalonike4 | 2008-05-10 23:30 | チベット暴動と北京五輪
反中プロパガンダ゙に狂奔するテレビ朝日とユネスコ憲章の警告
b0087409_12113182.jpg現在のテレビ朝日の中国報道は、イラク戦争開戦当時のCNNと同じほど極端に偏向した内容になっている。連日の胡錦濤主席訪日関係の報道は、まるで北朝鮮から来た外交使節を監視しているようであり、あからさまに敵視して、胡錦濤主席の一挙手一投足を悪辣に貶めて歪める報道姿勢に徹している。国家主席は元首であり、天皇陛下と同じ国家のシンボルである。天皇陛下が訪中や訪韓したときに、その式典演説や親善行事をこれほど酷く現地のメディアに貶めて報道されたら、それを知った日本人は怒りで震えが止まらなくなるだろう。昨夜(5/8)の「報道ステーション」では、中国のこの間のチベット問題と北京五輪問題への対応を評して、「第一の敗北」と「第二の敗北」という表現を使い、国際政治の情報戦における中国の「敗北」を強調して伝えていた。フジテレビや産経新聞と同じかそれを上回る過激で露骨な反中報道に驚愕する。

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# by thessalonike4 | 2008-05-09 23:30 | チベット暴動と北京五輪
戦略的互恵関係 - 歴史問題を後退させたチベット問題の利害
b0087409_135192.jpg昨日(5/7)の日中首脳会談後に発表された日中共同声明では、両国は「戦略的互恵関係」の新局面を切り開くことになったと宣言され、マスコミも「戦略的互恵関係」の言葉を強調して何度も報道して解説していた。マスコミは「戦略的互恵関係」の意義を積極的に評価するが、これは本質を裏返せば、単に「都合のいいように相手を利用する関係」である。今回の日中首脳会談の政治がまさにそうだった。中国側の最大の関心はチベット問題と北京五輪で、欧州とは異なる日本のマイルドな対応を世界に見せることであり、この問題で国際的に孤立していないことを世界に示すことが訪日の目的だった。福田首相の口から記者会見で「この五輪は是非とも成功させてほしい。成功しなければいけません」の言葉が出たことは、中国にとっては大きなポイントで、世界の世論に与える影響は小さくない。

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# by thessalonike4 | 2008-05-08 23:30 | チベット暴動と北京五輪
中国国家主席の訪日とチベット亡命政府の戦略 - 独立と自治
b0087409_12413852.jpg中国首脳の日本訪問は盛り上がる。力が入る。誰もが固唾をのんで見守る特別な雰囲気が出来上がる。外国の首脳の訪日は実は毎日のように行われている。私はそれを外電のニュース記事で見ていて、福田首相と官邸で撮った写真が毎日ロイターやAPで報じられているが、日本のマスコミが報道で取り上げる国というのはきわめて限られている。米国、韓国、ロシア、そして英、仏、独。ブラジルの大統領やシンガポールの首相が来ても報じないし、欧州でもスペインやイタリアの首相の来日は無視している。訪日前からこれほど大きく報道で盛り上がるのは中韓米の三国で、その中でも中国の国家主席の訪日は図抜けている。特別に関心が高い。緊張と注目で熱を帯びる。日本国内の大気の温度が1℃上昇する感じがする。日本国内だけでなく、中国はもとより韓国や台湾の人々が熱い視線で注目するのだ。中国国家主席の訪日は1998年の江沢民以来10年ぶりのことになる。 

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# by thessalonike4 | 2008-05-07 23:30 | チベット暴動と北京五輪
胡錦濤訪日を妨害する右翼 - 東シナ海ガス田問題と靖国問題
b0087409_14172979.jpgこの季節、北京では空から柳絮が降って舞う。7年前に訪れたときも毎日降り落ちていた。漢文の授業で習ったとおり、雪が舞っているように見える。本当なら情緒豊かな春の風物詩なのだけれど、中国の都市の空気は排ガスで極端に汚く、その上に黄砂の粉塵が夥しく飛散していて、排気ガスと黄砂で白く染まった空気の中を白い大粒の柳絮が舞っていた。空気中に三つの異物が混ざっている感じだった。中国の都市で外の空気の中に身を置いていると一日で喉がおかしくなる。車の排気ガスの濃度が異常に高い。そして黄砂が鼻や耳の孔に入り、髪の毛に付着して不快な気分になる。顔が汚れる。鼻腔と咽喉が不具合で苦しい。日が経つうちに徐々に慣れてくるが、逆に早く日本に戻りたい気持ちも高まってくる。きれいな空気ときれいな水のある日本が無性に恋しくなる。それでも、7年前はテレビで見る今よりはまだ大気汚染の程度は軽かった。今は本当に真っ白だ。

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# by thessalonike4 | 2008-05-05 23:30 | チベット暴動と北京五輪
四度目の憲法記念日に - 朝日新聞は小尻記者の霊と向き合え
b0087409_17455692.jpg今日は憲法記念日。新聞を読むと、各紙の世論調査で改憲賛成派が減少して護憲派が増えている事実が紹介されている。昨年7月の参院選挙で憲法改正を掲げる安倍自民党が大敗した後遺症が尾を引いているはずで、改憲を前面に出しすぎると国民に警戒されて票が逃げるという意識が政治家とマスコミの間に働き、安倍内閣当時のような改憲プロパガンダを全開せず、洗脳シャワーの栓を絞ったことが数字に影響している。3年前を思い出すと、ネットの中には護憲を主張するBLOGなど皆無だった。あれから状況はずいぶん変わり、今では護憲派の看板を出しているBLOGが無数にある。護憲を掲げるBLOGは増えたが、それらが果たして国民の世論に影響を与えているかどうかはきわめて疑わしい。実際には、現在の改憲派の後退は一時的なもので、無能で無責任な安倍晋三のマイナスシンボルのダメージのために、勢いを殺がれた改憲派が態勢の立て直しのために雌伏しているだけに過ぎない。

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# by thessalonike4 | 2008-05-03 23:30 | 憲法 ・ 皇室
田中優子の問題発言 - 「チベットは一度独立してたんですよね」
b0087409_14534719.jpg私が中国に特に惹きつけられる理由は、その歴史や文化への憧憬もあるけれど、それ以上に、中国国内に住む日本語を話す人々の存在がある。正確にはわからないが、少なくとも5年前までは、中国の国内では英語人口よりも日本語人口の方が多かった。学校教育としての外国語ではなくビジネス外国語としてのプライオリティは、90年代前半までは日本語の方が英語よりも優位を占めていた。7年前の北京で知ったのは、中国にはTOEICのような本格的な日本語の資格検定制度があり、年に一度の試験に何十万人もの中国人が受験しているという事実だった。ありがたいと思った。そんな国は他にない。こんな辺鄙な国の言語を。グローバル時代になった現在、事情は大きく変わったに違いないが、それでも中国は世界の中で最大の日本語人口を持つ外国である。日本にとってこれ以上の海外資産があるだろうか。米国に住む日系人や南米に住む日系人と同じか、それ以上に貴重で重要な国家の財産であると私は思う。

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# by thessalonike4 | 2008-05-02 23:30 | チベット暴動と北京五輪
田原総一朗の中国バッシング - 朱建栄に対する狡猾な言論妨害
b0087409_1722196.jpg7年前の5月1日、私は北京空港から成田に戻ってきた。その日は、偽造旅券で不法入国した金正男が成田から国外退去になった日で、処分を差配したのは外相に就任したばかりの田中真紀子だった。金正男は私と入れ替わりに北京へ飛び、二人は黄海上空ですれ違っていた。田中真紀子が外相に就任したのは、その5日前の2001年4月26日。第一次小泉内閣のときだった。私が中国に降り立ったのが同じ4月26日で、宿舎のテレビのニュースで小泉内閣誕生の映像を見た記憶がある。中国の人たちは、新しく誕生した小泉政権に大きな期待を寄せていた。その前の森政権のとき、国旗国歌法の成立や周辺事態法の成立や「神の国」発言があり、日本は極端に右傾化し、自由主義史観運動の毒々しい興隆があり、右翼マンガのブームがあり、中国の人々、特に改革開放時代に日本と深い関係を持ってきた日本語を話すエリート層の人々は、日本の右傾化を心配し、日中友好の稀薄化と形骸化に心を傷めていた。 

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# by thessalonike4 | 2008-05-01 23:30 | チベット暴動と北京五輪
張景子への青山繁晴の罵倒と恫喝 - 朝日新聞の産経新聞化
b0087409_14461478.jpg長野での聖火リレーを契機に日本のマスコミの反中反共キャンペーンの奔流ががさらに激しく勢いを増している。朝日新聞は「北京五輪百日前」と題した特集を聖火リレー翌日の4/27から4/29まで3日間組み、1面と3面の二面を使って連日大きく報道した。その報道が、紙面の使い方と言い、記事の内容と言い、実に産経新聞そっくりで、これが朝日新聞かと目を疑うものだった。この種のイデオロギッシュな特集報道は産経新聞の個性と特徴をあらわすもので、こうした独特の報道姿勢が一定の読者層を掴んで産経新聞の販売部数を支えていた。朝日新聞の産経新聞化に直面して率直に戸惑いを覚える。朝日新聞が小泉改革以来、徐々に新自由主義路線の方向へ舵を切り、日経新聞との対立軸を喪失していた状況は気づいていたが、まさかこのような、産経新聞と瓜二つの反中記事が紙面構成される日が来るとは思わなかった。記事は中国に対する露骨な敵意と警戒心が基調になっている。

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# by thessalonike4 | 2008-04-30 23:30 | チベット暴動と北京五輪
山口2区補選結果と後期高齢者医療制度 - 「廃止法案」の欺瞞
b0087409_14362238.jpg昨夜(4/27)、午後9時前に放送されるTBSの短いニュース番組で山口補選の報道があり、その映像に一瞬だけとくらさんの姿が映っていた。開票と同時に当選を決めた平岡秀夫が壇上で万歳をして、左右に立つ者と握手した後、すぐに壇を下りて向かって右側に歩み寄り、両手を差し出した先にとくらさんの姿があった。昨年の参院選のときと同じ白のスーツの格好をしていた。お元気そうで何より。平岡秀夫が真っ先に寄って来て握手したということは、きっとこの選挙でとくらさんの活躍が大きく、集票において多大な功績があったから、奮闘に対する感謝の気持ちがそうさせたのに違いない。そんな気がする。選挙は勝つと負けるでは天国と地獄の違いだ。立候補した者は現職も新人も等しく崖っぷちに立たされる。当選した者だけが絶体絶命の窮地から生還できる。だから、こういうときは人間の心が素直に行動に現われるのだ。選挙運動で最も貢献してくれた人から自ずと順番に感謝の気持ちが伝えられて行くのだろう。

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# by thessalonike4 | 2008-04-28 23:30 | ガソリン国会と後期高齢者医療
世界に日本のオペレーション・エクセレンスの水準示した長野聖火リレー
b0087409_13233934.jpg野口みずきの言葉がとても印象的だった。「北京オリンピックの成功とそれから平和を願いながら走りました」。素晴らしい。最高のコメントだ。バランスがとれている。賢い子だ。「アスリートは四年に一度の大舞台に合わせている。その五輪が政治に絡んで混乱するのは残念だ」。芯の強い子だ。さすがに金メダリスト。世界のアスリートの女王が語る重い言葉。灼熱のアテネで本命ラドクリフを制してオリーブの栄冠を手にした小さな小さな女王。あの感動のドラマを世界は忘れていない。陸上のアスリートの女王が訴えたこのメッセージを欧米のプレスは聞き逃さずに発信して世界に伝えて欲しい。日本のマスコミは、昨日(4/26)の長野聖火リレーに対して無意味で無価値だったと貶めの論評に躍起だが、私は全くそうは思わない。参加者も裏方もよく頑張った。立派だった。岡崎朋美が笑顔で走るのを見ながら、十年前の長野五輪の感動が甦って懐かしかった。長野五輪は素晴らしい五輪だった。

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# by thessalonike4 | 2008-04-27 23:30 | チベット暴動と北京五輪
古館伊知郎の右翼発言 - 北京五輪潰し扇動する反中プロパガンダ
b0087409_21363378.jpg昨夜(4/24)の「報道ステーション」で、古館伊知郎が「中国はチベットから手を引いて初めてオリンピックを開催する資格がある」と言い、北京五輪を成功させたければチベットを独立させろと中国に要求した。国内のチベット関連報道では最も反中国的な論調が際立っていた古館伊知郎だが、ここまで極端に過激な右翼的主張を発したのは初めてである。生放送のスタジオで安倍晋三との蜜月の関係を憚らず見せ、3年前の総選挙の際は郵政民営化と小泉改革に反対する論者の発言を乱暴に封殺してきた古館伊知郎の本性顕現の瞬間だった。古館伊知郎の政治的立場は安倍晋三そのものである。今度の発言も裏で安倍晋三が糸を引いたに違いない。朝日新聞の子会社であるテレビ朝日が、看板報道番組のメインキャスターに安倍晋三の子分格の古館伊知郎を抜擢したのは、実に意外で異常な出来事だったが、その不愉快と不道理を納得できる解は「電通」の一語でしかない。

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# by thessalonike4 | 2008-04-25 23:30 | チベット暴動と北京五輪
理性の懐疑と不在 - 弁護団における反省と真実の言葉の錯誤
b0087409_145468.jpg今回の控訴審差し戻し判決は、結論として当然の判決だったが、裁判を担当して判決文を書き上げた裁判官の苦労に対して慰労の言葉をかけたいと思う。全国民が注目する裁判で判決する責務の重圧は尋常なものではなかっただろう。特に私が感心するのは、被告人と弁護団が差し戻し控訴審で陳述を始めた一連の奇想天外で荒唐無稽な主張に対して一つ一つ丁寧に吟味しながら、それを嘘であると判断して明確に退けた点である。例の「魔界転生」の精子注入の件についても、山田風太郎の小説を実際に読み、被告人の主張が小説の記述内容と相違している点を指摘していて、細部まで注意して事実を確認した上で判決を構成した裁判官の努力が窺える。この裁判は、一面では死刑制度の存否をめぐる争いであったけれど、別の一面において理性と非理性の戦いでもあった。弁護団の行為が司法への挑戦や挑発に見えるのは、そこに理性の問題があるからだ。

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# by thessalonike4 | 2008-04-24 23:30 | 山口県光市母子殺害事件
厳罰化の流れは必然だ - 道徳教育で日本の社会が変わるまで
b0087409_1529178.jpg光市母子殺害事件の報道が始まると、日本中の関心がそこに集中して、社会全体の動きがピタッと止まったようになる。全ての人の脳裏から他の問題への関心が薄れ、本村洋の一挙手一投足に視線が集中する。そして固唾をのんで本村洋の発言を見守り、その周囲の動きに目を凝らす。さらに誰もがこの問題について黙っていられなくなり、自分の意見を上げる場を探そうとする。日本人の全員が傍聴者として裁判に参加している。事件の概要を熟知している。このような社会事件は他にない。これは事件と裁判であると同時にドラマであり、物語の展開と結末に日本人の誰もが注目せざるを得ない感動巨編なのである。現代の忠臣蔵のドラマが目の前で進行しているのだ。この問題への人々の関心は年を追って高まったが、特に2年前から安田好弘という凄味のある強敵が登場して、安田好弘と21人の弁護士が悪役でキャスティングされたところから、さらに「視聴率」を集める歴史的ドラマとなって行った。

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# by thessalonike4 | 2008-04-23 23:30 | 山口県光市母子殺害事件
感慨無量の控訴審差し戻し判決 - 死刑廃止イデオロギ-の敗北
b0087409_17394318.jpg長い裁判が今日で事実上終わった。判決が出て、私は感無量の気分でいる。昨夜、布団に入って眠るとき、明日の判決を前に本村洋はどうしているだろうかと天井を見ながら思った。ブログは光市母子殺害事件と大きな関わりを持っている。自慢でも自惚れでも何でもなく、事実としてネットの中でのブログと本件裁判との強い結びつきは切っても切れないもので、2年前に最初の記事を上げたときからそれは始まった。3年半公開を続けているブログにおいて、最も多くアクセスを受けたのが2年前の4/18の記事である。この記事は本当に反響が大きく、特に死刑廃止論者のネット左翼から徹底的な罵倒と糾弾の標的にされ、それは現在でもずっと続いている。裁判が終わったこれから先も続くだろう。印象としては、最高裁が差し戻し判決を出した2年前から、この問題について異常に関心が高まり、特にマスコミよりもネットの中で議論が沸騰して、そのネットでのブームを追いかけるようにマスコミが事件と裁判を報道するようになった。

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# by thessalonike4 | 2008-04-22 23:30 | 山口県光市母子殺害事件
善光寺「辞退」問題の意味 - 星野仙一と江川紹子と寺島実郎
b0087409_12444124.jpg善光寺の辞退が苦渋の決断であった事実は理解できるし同情もできるが、しかし、今回の政治的に過ぎる判断を支持はできない。善光寺は長野のシンボルであり、宗教的存在である以上にパブリックな市民的公共的性格の存在であり、長野市と一体になって引き受けた公的任務を政治的問題を理由に放棄して欲しくなかった。何かの記事で読んだが、星野仙一がその問題に少し関連すると思われる発言をしていて、「(正確に覚えてないが)国家の任務だから聖火リレーを引き受ける」のだという発言をしている。国政選挙の際には憚ることなく保守政党への応援を口にする星野仙一が、今度のチベット問題に関して聖火リレーの役割担当に積極的であるはずがない。率直な思想信条としては聖火ランナーを辞退したいと思うのが当然だろう。しかし星野仙一はそれを辞退せず、長野での北京五輪祝賀行事を成功させる立場を務めている。

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# by thessalonike4 | 2008-04-21 23:30 | チベット暴動と北京五輪
善光寺の軽率と無責任 - 「中国の反日デモ」再現狙う日本右翼
b0087409_1252946.jpg善光寺の聖火リレー出発式辞退は問題が多く遺憾である。4/18のテレビの報道番組で会見の模様が放送されていたが、辞退の理由は納得できるものではなかった。当日の長野市民に街頭インタビューした映像でも、善光寺の辞退を意外で残念に思う声が多かった。テレビ局は編集をする。ニュースの報道において街の市民の声を拾って見せるときは、局の報道論調の正当性を補完し証明する手段としてそれを使い、多数一般の声が当報道機関の主張と重なるように演出と操作をする。今回の善光寺の件については、メディア側は善光寺を支持する世論が市民の多数である「事実」を報道しようとしたはずだが、しかし、4/18のニュース映像を見るかぎり、テレビ局側の思惑は外れて、善光寺の選択と判断を積極的に評価する市民の声は少なかった。善光寺で聖火リレーの出発式をやって欲しかったというのが多数の希望であったことは間違いない。

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# by thessalonike4 | 2008-04-20 23:30 | チベット暴動と北京五輪
山口2区補選の争点とガソリン国会 - 官僚不正の記憶と忘却
b0087409_1724049.jpg山口2区補選の争点は「道路とガソリン」であると報道されている。先週の「報道ステーション」でもそのように現地での選挙戦が紹介されていた。ガソリン国会の対決の図式がそのまま選挙区に持ち込まれ、投票で雌雄を決する形になっている。新聞は山口2区補選を「ミニ国民投票」だと言い、そこでの結果が暫定税率撤廃の是非に対する民意だと位置づけている。国政の争点をストレートに補選に持ち込み、暫定税率への民意を問う構図に仕立てたのは小沢民主党の方である。それは、この争点だと選挙に必勝できるというウィニングストラテジーであったと同時に、その「民意」の力で国政での主導権を確実なものにし、後半国会で福田政権を激しく揺さぶり、内閣総辞職へと追い詰めるためのものだった。10日後に選挙の結果が出たとき、マスコミはそれを暫定税率に対する国民の審判として報じ、衆院の再議決に少なくない影響を与えることになる。

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# by thessalonike4 | 2008-04-18 23:30 | ガソリン国会と後期高齢者医療
後期高齢者医療制度と山口2区補選の政局 - 改革は道半ば
b0087409_12373967.jpg後期高齢者医療制度問題で誰も民主党を批判しない。マスコミは制度が施行されて混乱が始まった今になって、ようやく問題を報道で取り上げるようになった。この問題は3月に国会で審議すべき緊急焦眉の案件だった。予算案が参議院に送られた2月末から参議院の予算委員会で審議していれば、制度の概要が明らかになり、問題点があぶり出され、それをニュースで国民に事前に知らせることができて、施行前から行政を監視することができた。ここまで高齢者に迷惑をかけることは避けられたのではないかと思われる。しかし民主党はそれをせず、3月の参議院予算委員会は民主党の審議拒否で一ヵ月間以上審議がストップして何も論議されなかった。国会の外のテレビの政治番組で道路財源の聞き飽きた同じ話を延々と繰り返すだけだった。ネットでは民主党応援団のブログ左翼が単調軽薄に自公政権を叩いて解散総選挙を絶叫するワンパターンが続いていた。飽きもせず毎日毎日「ガソリン国会」の床屋政談をやっていた。

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# by thessalonike4 | 2008-04-17 23:30 | ガソリン国会と後期高齢者医療
中国非難へ急旋回した国内世論 - マスコミも国際圧力に歩調
b0087409_1419204.jpg昨日(4/11)一日で日本の世論が大きく変わり、流れが中国非難の方向へ一気にシフトした。国論になったと言ってもいい。マスコミの論調が一斉に変わった。人権問題で中国を非難し、中国にダライ・ラマ14世と対話せよと要求する主張を鮮明に示すようになった。これまでは「政治のスポーツへの介入」に眉を顰める慎重な配慮を見せていたが、昨日の報道でそれは完全に消え、チベット=正義、中国=悪の図式が完全に固まった。聖火リレーの妨害行為を批判する態度も消えてなくなり、動機や心情の政治的正当性から妨害行為そのものまで容認される気配となった。NHKの7時のニュースでは、昨夜初めてチベット問題の歴史的経緯が映像で説明され、中国国内のチベット人の言論の自由や宗教の自由の侵害状況が紹介された。「報道ステーション」では、古館伊知郎が「中国政府は人権問題を重く受けとめてダライ・ラマ14世と対話せよ」と発言した。

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# by thessalonike4 | 2008-04-11 23:30 | チベット暴動と北京五輪
圧力は問題解決に導かぬ - 政治と文化を峻別する禁欲倫理を
b0087409_16501041.jpg4/10の欧州議会でチベット問題に関して中国に対する非難決議が採択されることになり、4/9には英国首相が北京五輪開催式に欠席すると声明を発表した。ブラウン首相はこれまで出席する意向を表明していたが、一転して欠席へと方針が転換された。ロンドンとパリでの聖火リレーの騒動と欧州議会の動きが影響を与えている。欧州議会は、中国がダライラマ14世と対話を再開しない場合、加盟国首脳に開会式不参加の統一行動を呼びかける予定と報じられており、この問題で重大な一歩を踏み出した感がある。米国のブッシュ大統領は、現在のところは出席の意思を表明しているが、欧州諸国首脳が全て欠席の状況となれば、国内世論に従って判断を切り替えるに違いない。欧州の主導で中国が世界から孤立する局面が固まりつつある。私から見て、この欧州の対応は「五輪の政治利用」の極致であり、北京五輪を人質にして中国の内政を動かそうとする卑劣で異常な外交に見える。

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# by thessalonike4 | 2008-04-10 23:30 | チベット暴動と北京五輪
社会倫理規範としての憲法 - 最高法規についての若干の考察
b0087409_13545370.jpg憲法は為政者が守るべきもので国民一般は憲法に拘束されないという俗論がある。この議論が論壇で目立つようになったのは、私の認識ではごく最近のことで、九条の会による立憲主義のエバンジェリズムと、それから、特に民主党の憲法提言が出て、民主党の改憲論議を仕切っている枝野幸男が盛んに言い始めてからのことである。枝野幸男の論理と主張は、主として自民党の憲法草案の前時代性に対する批判の文脈から発せられていたものだったと記憶するが、ともかくその前後から特に左翼の論陣でこの憲法論が専らとなり、ネット左翼の憲法論の常識として定着した感がある。従来は、この議論を言う場合には「一義的には」という前置詞が使われていたが、最近は「一義的には」の限定が取り除かれて普遍的一般的な憲法概念となり、すなわち国民は憲法から全く切り離され、憲法の規定と拘束から自由な存在になった。 

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# by thessalonike4 | 2008-04-09 23:30 | 憲法 ・ 皇室
欧州における北京五輪妨害活動 - 人権の論理の濫用と逸脱
b0087409_1247454.jpg昨夜(4/7)のテレビの報道番組では、ロンドンとパリで聖火リレーが妨害されるニュースがトップで放送されていた。沿道から市民が飛び出して聖火ランナーに襲いかかり、聖火を奪おうとして伴走する警備の警官に取り押さえられる場面が何度も放映された。チベットを支援して中国政府を非難する市民の過激な抗議行動と思われるが、真相や背景はよくわからない。日本で同じ事件が起きた場合には、テレビカメラが公務執行妨害の現行犯にわざわざ動機となる政治的メッセージを発信させるようなサービスはしないと思うが、英国のカメラはそれをやっていた。マラソンのラドクリフが出てきて、妨害行為を非難するコメントを発していたのが救いだった。五輪の聖火リレーが奇妙な政治イベントになり、世界が注目するトップニュースとして報道されている。

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# by thessalonike4 | 2008-04-08 23:30 | チベット暴動と北京五輪
「靖国」と表現の自由の逆説 - 石井紘基と公共の福祉の規制
b0090336_17213893.jpg映画『靖国』の上映をめぐる問題で、稲田朋美らの政治的な介入と圧力を批判して映画の上映を求める主張と論理の部分で少し気になるところがあった。4/6(日)のTBS「サンデーモーニング」の報道が典型的だったが、街頭インタビューの声を集めて、「公開して見た人にいい映画か悪い映画かを判断させるべき」という反応を番組のメッセージとして発信していた。すなわち「表現の自由」にもとづく権力の介入の批判である。ネットの中でも「表現の自由」の論理で映画公開の妥当性を言い、稲田朋美らによる妨害と威嚇の不当性を批判しているものが多い。関口宏らしい常識的で穏当な問題の扱い方であるし、視聴者一般に対する説得力の点では、確かに「表現の自由」の論理で問題を捌くのが最も適当だろう。が、私が気になるのは、例えば『バトルロワイヤル』とか『プライド』などの問題との関連が思い浮かんだからである。

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# by thessalonike4 | 2008-04-07 23:30 | その他
渡辺貞夫のCM音楽 - 資生堂・トヨタ・サントリーの商品モデル
b0087409_18172430.jpg最近、記事巻末のコラムで音楽を紹介するのがシリーズ企画になっていて、むしろ「今日の一曲」を選んで紹介するのが楽しく、それが主たる動機になってブログの更新が続いている感じすらする。長く生きていることの幸福の一つは、きっと多くの素敵な音楽と出会えて、音楽の財産を若い人より豊富に持っているということだろう。YouTubeのおかげて過去の名曲が映像とともに楽しめるようになり、インターネットの世界の価値が増している。ネットと繋がったPCは音楽を聴く媒体として最適のツールである。現在の音楽業界では、気鋭のミュージシャンの卵が自信作をデモテープ(CD)にしてレコード会社に送り、そこで専門家が審査して商品化が検討されるパスとフローだが、50年後の世界ではネットからダイレクトに登場してスターダムにのし上がる音楽家も現れるに違いない。そういう動きはすでに始まっているかも知れない。

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# by thessalonike4 | 2008-04-05 23:30 | その他
八戸の小学生殺人事件 - 晩翠わかば賞入選詩「おかあさん」
b0087409_12495126.jpg一昨日、「報道ステーション」を見ていたら、八戸で母親に首を絞められて殺された8歳の男の子の「おかあさん」の詩の全文が映像で紹介されていた。事件のことや詩がコンクールで入賞していた事実は知っていたが、詩の中身はテレビで初めて見た。一報をネットで知ったときは、当然、強い関心を惹き起こされたが、ネットのニュース記事で紹介されているであろう詩の内容までは踏み込む気になれず、見出しだけを流し見て、親子の事情を書いているかも知れない記事の詳細も確認しようとはしなかった。心が苦しくて傷むからである。だが、テレビは有無を言わせず見させてくる。その詩がとてもよかった。驚くほど才能を感じる詩で、小学生の国語の教科書にそのまま載っていたとしても何の違和感もない。あるいは、金子みすずとか谷川俊太郎のような著名な詩人の作品だと言われても、素人は頷いてしまうほど完成度が高い。 

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# by thessalonike4 | 2008-04-04 23:30 | 新自由主義と福祉国家
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