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安倍晋三の総裁選政権構想 - 来年の参院選の争点は憲法改正
b0087409_1520557.jpg朝日新聞が自民党総裁選の最新世論調査結果を発表していて、それによると、安倍晋三が41%から45%に支持率を上げている。逆に福田康夫は29%から25%に下げていて、両者の間の差が広がっている。朝日新聞だけでなく、他の報道機関でも同じ調査結果が出ていて、現状はダブルスコアの差がさらに拡大しつつある。先週、安倍晋三が統一教会の合同結婚式に祝電を送付した醜聞がマスコミで報道されたが、現時点では特にその影響は出ていない。朝日新聞が調査を行った期日は6/24-25である。醜聞がこれ一つだけで終われば、安倍晋三が窮地を脱したことになるが、さらに二の矢、三の矢が続くと、統一教会醜聞はボディブローのように効いてくる可能性もある。先週は週刊誌が安倍晋三に関する暴露記事を書きまくっていたが、今週は一転して静穏な言論情勢に戻った。今週号の週刊朝日では、福岡正行が総裁選を予想して、「ポスト小泉は安倍」と早くも当確を打っている。



b0087409_1592220.jpg私は醜聞弾の二の矢、三の矢が続くと予想していて、その仕掛の中心にいるのは渡辺恒雄であると分析した。今度の総裁選は安倍晋三と渡辺恒雄の戦いだ。その分析を裏付けるような記事が日刊スポーツに出ていて、26日夜に都内のホテルの日本料理店で福田康夫と渡辺恒雄が会食する予定だったと報じられている。会食の参加者は他に中村慶一郎と三宅久之。記事によれば、福田康夫はホテルの玄関まで来たが、テレビカメラの放列を見て怖気づき、会食を欠席してホテルから退散したのだと言う。記者に囲まれて質問攻めされるのが嫌だったらしい。何とも拍子抜けした情けない話だ。このホテルは、恐らく赤坂のニューオータニだろう。二年前、昼間だったが、タワーのフロントで人を待っていて、福田康夫と顔を鉢合わせした経験がある。官房長官時代だった。あれっと思っていると、その後ろから冬柴鉄三が出てきた。二人ともテレビのまんまの顔で、冬柴鉄三は顔が異常に大きかった。

b0087409_1513838.jpgあのときの日本料理屋は「なだ万」だった。渡辺恒雄は、恐らく今後の対安倍醜聞戦略の中身を福田康夫に告げ、また靖国参拝をめぐる情勢分析を披露して、総裁選立候補のタイミングについて助言するつもりだったのだろう。大事な会合だった。渡辺恒雄のところには誰よりも情報が集まる。例えば渡辺恒雄の配下で辻井喬が動いている。辻井喬は日中文化交流協会の会長であり、すなわち唐家旋とダイレクトに繋がっていて、中国政府の意向やリークは全て伝わる。特捜の動きも上からは東大人脈で入り、下からは記者の張り付きで入る。今度の総裁選は特捜の動きが鍵になるだろう。ホテル玄関で待ち構えたマスコミを見て福田康夫は逃げたという話だが、マスコミに会食の情報を漏らしたのは誰だろう。私は渡辺恒雄本人ではないかと思っていて、要するに安倍晋三に対するカウンターアピールの発信である。政界だけでなく世間に周知させて、福田康夫に早く出馬の決断を促そうとしたのではないか。

b0087409_1594250.jpg福田康夫が本当に総裁選に出る気があるのか確かめようという意図もあっただろう。福田康夫の出馬意思が中途半端だったならば、早めに降りてもらって、高村正彦あたりを担ぎ出した方がいい。福田康夫の周囲では、8月15日の小泉首相の靖国参拝を待って、靖国政局の世論環境の中で出馬を表明をし、そこで東アジア外交の対立軸を見せて支持率を挽回する戦略を立てていると言う。ずいぶん先の長い話だが、一ヶ月も静観していたら、本来、反安倍で結集できる部分も全部刈り取られてしまうのではないか。その安倍晋三だが、こちらはポスト小泉に向けて着々で、25日には「現行憲法の全面的な改正」を総裁選の政権構想として掲げる意向を明らかにした。これは非常に大きい。26日は五年後の歳出削減目標を14兆円とする「骨太の方針」を固め、社会保障費と地方公共事業を大幅削減することを与党合意した。これも実に大きい。会議の席に小泉首相の姿はなく、安倍晋三が仕切っていた。

b0087409_159526.jpg上の二つの安倍ドクトリンについて、例の「再チャレンジ」政策の中身と合わせて詳しく吟味する必要があるが、その問題に絡んで、先に来年の参議院選挙に関して私の予想を述べておきたい。仮に安倍晋三が総理総裁になった場合、参議院選挙の争点は憲法改正になる。福岡政行を始め、多くの政治評論家が参院選での自民党の苦戦を予想している。社会保障予算削減に伴う医療費や介護保険の国民負担増、地方交付金縮減や年金問題、さらに六年前の小泉旋風の際の改選議席が勝敗分岐点となって、自民党には圧倒的に不利な情勢になると誰もが踏んでいる。だが、ここで安倍晋三の立場になって考えてみよう。どうやれば選挙に勝てるか。私が安倍晋三なら憲法改正を争点にする。何故なら、これを争点にすれば民主党に勝てるからだ。憲法改正を争点にすれば民主党は二つに割れる。昨年の郵政民営化と同じ論法で、テレビで菅直人に向かって、「民主党は憲法改正に賛成ですか反対ですか?」と問えばよい。

b0087409_1510666.jpg菅直人は例によって「憲法改正には賛成だが、政府の憲法改正案には反対だ」と言うに決まっているから、後は岸井成格とみのもんたと古館伊知郎と福留和男に任せればいい。民主党が負ければ、民主党は割れて、再び前原誠司の改憲派が党内多数の実権を握る。公明党を切って自民と民主で改憲をやればいい。実際のところ、安倍晋三が改憲を引き伸ばして、ニ年後の米大統領選の後まで持ち越していると、ヒラリーが大統領に当選して日本の憲法改正をアプルーブしなくなる可能性がある。ブッシュ政権と二人三脚で敷き固めた改憲路線がリセットされる。改憲の絶妙のタイミングは来年の秋から一年間しかないのだ。安倍晋三が自民党総裁選の政権公約で憲法改正を明言したということは、これは口先の脅しではなくて、総裁一期目で敢行する気でいる。安倍晋三は憲法改正で来年の参院選を戦うに違いない。自民党が勝てば、すぐに国民投票法案が二党合意で可決成立して、国会で改憲が発議されるだろう。
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by thessalonike4 | 2006-06-28 23:30 | 安倍政権
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