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by thessalonike4
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小沢一郎は平壌を電撃訪問せよ - 虎穴に入らずんば虎児を得ず
b0087409_854571.jpg唐家旋と会談した金正日が「再度の核実験はしない」と発言したと報道された問題について、その真偽が取沙汰されている。私の見方からすれば、北朝鮮は核実験をやりたくても未開発だからできないのである。次回、同じ「核実験」をやっても、前回と同じく爆発規模は小規模で、実験を証明する映像も出せず、大気中に十分な放射能を出すこともできないだろう。現時点で北朝鮮の「核実験」は偽装であり、米国を挑発するチキンレースの政治カードに過ぎない。北朝鮮情勢の関心は中朝国境に集中され、中国がエネルギー供給のパイプを閉めて北朝鮮を兵糧攻めにし、金正日に体制崩壊か六者協議復帰か二者択一を迫る構図となっている。前も指摘したが、胡錦濤は金正日に対してよい感情を持っていない。胡錦濤が中国共産党の最高実力者なのかどうか、私は少し疑って見ているが、胡錦濤が金正日を見離しているのは間違いないと思われる。胡錦濤個人の思惑としては、北朝鮮の憂鬱と懸念から解放されて北京五輪を迎えたいだろう。



b0087409_8543913.jpg中国に見離され、北朝鮮の外交の出口が塞がれつつある今が、小沢一郎訪朝の好機である。平壌を電撃訪問すべきだ。名目は「北朝鮮に追加核実験を断念させ、日本の平和と安全を守るため」、そして真の狙いは北朝鮮を六カ国協議に戻すことである。つまり成果は「北朝鮮の六カ国協議復帰」の実現であり、「小沢一郎の渾身の説得によって金正日が六者協議復帰を決断すること」である。事前に水面下で交渉ができればよいが、できていなくても、恐らく小沢一郎が訪朝して会談が実現すれば、金正日はその約束を与えて公式報道させるだろう。金正日は追い詰められている。米国か日本から特使が来る「大義名分」の機会を待っているのだ。小沢一郎は平和の使者となり、北朝鮮の六カ国協議復帰の立役者となり、一気に世界のマスコミがスポットライトを浴びせるヒーローになる。六カ国協議復帰の確約と共に、金正日の米国政府へのメッセージ(親書)も取って来るのだ。そして、そのメッセージを携えて、ワシントンに飛ぶのである。

b0087409_8552065.jpg国連機関を代行して世界の北朝鮮外交の主役になるのだ。実は、中間選挙を前にして、米国では北朝鮮との直接対話を要求する声が日増しに高まっている。日本のように戦争世論一辺倒ではない。民主党だけでなく、ルーガー(上院外交委員長)やスペクター(上院司法委員長)など共和党の幹部までが二国間協議支持の発言を繰り返している。小沢一郎の訪朝は、米朝二国間協議を望む米国の民主党と共和党の政治家たちから強く支持されるはずであり、彼らは「平和の特使」である小沢一郎を歓呼してワシントンに迎えるだろう。CNNの前で胸を張って平和を説き、連邦議会の演壇に立って米朝対話の決断を説き、その足でNYの国連本部へ飛んで、事務総長の肝煎りで国連総会で演説すればよいのだ。北朝鮮と国交のある各国の指導者に(自分に続いて)平和のために平壌を訪問するよう訴えればよいのである。ブッシュ・安倍の北朝鮮戦争外交に対抗する平和外交の対立軸を、こうして世界を舞台にして、野党外交の実践で作ればよいのだ。

b0087409_8554942.jpg何も言わなくても中国は小沢一郎を熱烈支持する。ロシアも同じ。EUも支持する。国連の北朝鮮対応は一気に戦争から平和へと主軸が転換する。ボルトン・大島が孤立する。ブッシュ・安倍の戦争路線が逆包囲される。民主党の安倍政権への外交の対立軸は、こうやって世界を巻き込んで世界規模で作り、世界の支持を得て日本の支持を作るのである。世界で認められることで日本国内の支持を調達するのだ。それ以外にない。国内だけの動きでは作れない。北朝鮮問題という民主党にとっては最も難しい問題で、安倍自民党のドル箱である北朝鮮問題で、民主党がそれを逆に自己の支持調達の契機として転轍せしめる方法はこれしかない。民主党の北朝鮮外交政策はワシントンを勝負の土俵とするのだ。ここまで巧く行けば、北朝鮮が六カ国協議に復帰し、EUの元首クラスの平壌訪問が続き、北朝鮮が核開発放棄を宣言すれば、小沢一郎は来年のノーベル平和賞の筆頭候補になる。これは博打である。賭けであり、失敗の可能性も少なくない。

b0087409_8562178.jpg小沢一郎と民主党が平壌訪問を発表したとき、日本中のマスコミはそれを叩くだろうし、非難攻撃の集中砲火を受けるだろうし、民主党の支持率は瞬間的に5%に下がるかも知れない。だが、構わない。金正日への説得が失敗して、六者協議復帰の確約が取れないまま帰国したときは、潔く責任をとって民主党代表の座を降りればよく、議員辞職して水沢の故郷で静養すればよいのである。隠居すればいい。これは民主党が自民党に外交戦略で勝つための賭けである。北朝鮮問題で国民の支持を得て、さらに問題を平和解決するための政治家の賭けである。虎穴に入らずんば虎児を得ず。このまま北朝鮮外交政策で座したままでいれば、主導権は安倍自民党に握られたまま、世論はマスコミに扇動されて戦争論一色になり、選挙のたびに北朝鮮問題で民主党は負け続ける。黙っていたら民主党に勝ち目はない。安倍外交を批判して国民を説得できる切り口がない。意を決して野党外交の冒険に動くほかないのだ。リスキーである。だが、政治家ならリスクを取れ。

失敗しても後世の人間は必ず決断した小沢一郎を評価する。菅直人を連れて平壌に乗り込め。六カ国協議復帰のプレス発表を取って来い。ワシントンへ飛んでコングレスを米朝対話で固めろ。そして世界の世論を沸騰させ、民主党の支持率を25%にして、自民党に選挙で勝て。政治は可能性の芸術である。

b0087409_9311188.jpg
蛇足ながら、米国人は他と較べて一般に単純素朴で好戦的な傾向が強い国民性を持っているが、同時に勇敢さを讃える国民性を持っている。勇気のある人間が好きである。そして目的目標を達成するためにリスクを賭ける行動様式を何より尊ぶ。小沢一郎が国内世論の逆境の中で敢然と平壌訪問を実行して、そして国際平和のための具体的成果を上げたなら、米国民は世界中の誰よりも小沢一郎を英雄として称賛するだろう。勇気とリスクテイキング。経営も政治も同じである。特に米国人の思想においては。

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by thessalonike4 | 2006-10-24 23:30 | 韓国 ・ 北朝鮮 ・ 拉致
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