本と映画と政治の批評
by thessalonike4
カテゴリ
チベット暴動と北京五輪
ガソリン国会と後期高齢者医療
新自由主義と福祉国家
ワーキングプアと社会保障
山口県光市母子殺害事件
福田政権・2008年総選挙
米国大統領選挙
田中宇と世界金融経済
イージス艦衝突事故
イスラエルのガザ侵攻
岩国市長選挙
防衛省疑獄事件
大連立協議と小沢辞任
民主党 ・ 2007年参院選
安倍政権
憲法 ・ 皇室
戦争 ・ 昭和天皇 ・ 靖国問題
韓国 ・ 北朝鮮 ・ 拉致
共謀罪 ・ 教育基本法改正
村上世彰インサイダー事件
オー・マイ・カッシーニ
ネット市民社会
丸山真男
辺見庸
奈良紀行
その他

access countベキコ
since 2004.9.1


















カテゴリ:山口県光市母子殺害事件( 8 )
理性の懐疑と不在 - 弁護団における反省と真実の言葉の錯誤
b0087409_145468.jpg今回の控訴審差し戻し判決は、結論として当然の判決だったが、裁判を担当して判決文を書き上げた裁判官の苦労に対して慰労の言葉をかけたいと思う。全国民が注目する裁判で判決する責務の重圧は尋常なものではなかっただろう。特に私が感心するのは、被告人と弁護団が差し戻し控訴審で陳述を始めた一連の奇想天外で荒唐無稽な主張に対して一つ一つ丁寧に吟味しながら、それを嘘であると判断して明確に退けた点である。例の「魔界転生」の精子注入の件についても、山田風太郎の小説を実際に読み、被告人の主張が小説の記述内容と相違している点を指摘していて、細部まで注意して事実を確認した上で判決を構成した裁判官の努力が窺える。この裁判は、一面では死刑制度の存否をめぐる争いであったけれど、別の一面において理性と非理性の戦いでもあった。弁護団の行為が司法への挑戦や挑発に見えるのは、そこに理性の問題があるからだ。

More
[PR]
by thessalonike4 | 2008-04-24 23:30 | 山口県光市母子殺害事件
厳罰化の流れは必然だ - 道徳教育で日本の社会が変わるまで
b0087409_1529178.jpg光市母子殺害事件の報道が始まると、日本中の関心がそこに集中して、社会全体の動きがピタッと止まったようになる。全ての人の脳裏から他の問題への関心が薄れ、本村洋の一挙手一投足に視線が集中する。そして固唾をのんで本村洋の発言を見守り、その周囲の動きに目を凝らす。さらに誰もがこの問題について黙っていられなくなり、自分の意見を上げる場を探そうとする。日本人の全員が傍聴者として裁判に参加している。事件の概要を熟知している。このような社会事件は他にない。これは事件と裁判であると同時にドラマであり、物語の展開と結末に日本人の誰もが注目せざるを得ない感動巨編なのである。現代の忠臣蔵のドラマが目の前で進行しているのだ。この問題への人々の関心は年を追って高まったが、特に2年前から安田好弘という凄味のある強敵が登場して、安田好弘と21人の弁護士が悪役でキャスティングされたところから、さらに「視聴率」を集める歴史的ドラマとなって行った。

More
[PR]
by thessalonike4 | 2008-04-23 23:30 | 山口県光市母子殺害事件
感慨無量の控訴審差し戻し判決 - 死刑廃止イデオロギ-の敗北
b0087409_17394318.jpg長い裁判が今日で事実上終わった。判決が出て、私は感無量の気分でいる。昨夜、布団に入って眠るとき、明日の判決を前に本村洋はどうしているだろうかと天井を見ながら思った。ブログは光市母子殺害事件と大きな関わりを持っている。自慢でも自惚れでも何でもなく、事実としてネットの中でのブログと本件裁判との強い結びつきは切っても切れないもので、2年前に最初の記事を上げたときからそれは始まった。3年半公開を続けているブログにおいて、最も多くアクセスを受けたのが2年前の4/18の記事である。この記事は本当に反響が大きく、特に死刑廃止論者のネット左翼から徹底的な罵倒と糾弾の標的にされ、それは現在でもずっと続いている。裁判が終わったこれから先も続くだろう。印象としては、最高裁が差し戻し判決を出した2年前から、この問題について異常に関心が高まり、特にマスコミよりもネットの中で議論が沸騰して、そのネットでのブームを追いかけるようにマスコミが事件と裁判を報道するようになった。

More
[PR]
by thessalonike4 | 2008-04-22 23:30 | 山口県光市母子殺害事件
山口母子殺害事件はなぜ高い関心を集めるのか - 正義と倫理
b0087409_17301814.jpgあいかわらず山口母子殺害事件への関心が高く、それがブログへの集中豪雨的なアクセスとして結果している。今回は三日間の審理で五年半ぶりに加害者による証言があり、またその証言があまりに異常で倒錯した内容だったため、一か月前の前回を上回る大量の検索訪問が放置ブログの過去記事に殺到した。この事件と裁判への社会的関心は、決してマスコミが無理に演出しているものではない。マスコミが意図的に世論を操作扇動しているのではなく、むしろ逆で、世間の関心の高さと圧力に引きずられて、報道番組やワイドショーの主要素材に組み入れているのである。視聴率が取れるのだ。正義の象徴である本村洋と邪悪の象徴である安田好弘を画面に映し、そのコントラストを定番映像として放送することで、他のニュースソースを編集するよりも高い視聴率を稼げるのである。マスコミが一方的に作り出している関心ではないという事実は、まさにインターネットの中で事件と裁判の議論が沸騰して止まない状況を見てもよく分かる。ひょっとしたら年金以上に高い関心がある。

More
[PR]
by thessalonike4 | 2007-07-01 23:30 | 山口県光市母子殺害事件
イスラム法とシンガポールの厳罰刑 - 官僚司法の限界と無責任
b0087409_15531681.jpg前の記事で死刑廃止は世界の流れだと書いたが、果たして本当にそう言えるのだろうか。少し疑念がある。イスラム教の国々がその流れに乗っていない点が引っ掛かるからである。基本的にヨーロッパを中心とする先進諸国、近代西欧文明、キリスト教文明が支配的な国々で死刑廃止の流れが主流になっている。最近、テレビで「イスラム法学者」なる人物の映像が出る機会があり、興味深く見入ってしまうが、昔の大学にはイスラム法の講義ができる教官がいなかった。どのような法律体系と裁判制度があり、その基礎にある法哲学は我々の人権思想とどう違うのだろう。この三年ほど、特にNHKがイスラムの社会思想や価値規範について内在的に紹介してくれていて、NHKの人間はイスラムへの理解が深い。嘗ての中国研究と同じほど精力的にイスラムの文化を研究している。ニヶ月ほど前に「世界遺産」の番組でカイロの特集を放送していて、そこで喜捨(サダカ)の習慣が印象的に紹介されていた。

More
[PR]
by thessalonike4 | 2006-06-27 23:30 | 山口県光市母子殺害事件
日本の死刑容認世論は「逆行」か「先行」か - 現代の忠臣蔵
b0087409_18263846.jpg今朝(6/25)の日本テレビの「The サンデー」で光市母子殺害事件が特集されていた。一時間ほどの枠を使った大型の特集で、七年間の本村洋の映像が流されたほか、番組用に撮ったインタビューと徳光和夫あてに寄せた本村洋のメールなどが紹介された。人々の関心が高いのだろう。私は私で、本村洋のオーラルが見たくて、本村洋の映像が出るとテレビの画面に噛りついている。最高裁の差し戻し判決から一週間経ったが、相変わらずブログには「本村洋」のキーワード検索で一日二百件以上のアクセスが来訪する。現在ランキング第5位だが、ひょっとしたら第2位まで上昇するかも知れない。すっかり本村洋の専門研究者になってしまった。今日の番組では夕夏ちゃんが誕生したときのビデオが初めて放送され、そこには妻の弥生さんの音声も入っていて、「洋に目がそっくりやもんね」という言葉に九州の訛が確認できた。前の記事で紹介したが、弥生さんが育った地は門司である。

More
[PR]
by thessalonike4 | 2006-06-26 23:30 | 山口県光市母子殺害事件
大津島の夕陽と夢の中の錦帯橋 - 本村洋における偶然と必然
b0087409_133717100.jpg本村洋の生まれは堺市である。そして小倉にある北九州工業高専に進学し、そこから広島大学工学部に編入、新日本製鉄に就職した。99年の事件は新婚生活を送っていた新日鉄の社宅アパートの中で起きている。堺、北九州、光。この三市はどれも新日鉄と関係が深い。周防灘に面した光市は、戦前にこの地に光海軍工廠が建設されたところから町の沿革が始まっていて、瀬戸内の喉かな半農半漁の村々が海軍工廠の設置と操業で軍都となった。町を「光」と命名したのも海軍らしい。すぐ近くに呉があり、江田島がある。戦後、海軍工廠の跡地に進出したのが八幡製鉄と武田薬品工業で、この二社を柱に光市は周南の工業都市として発展する。妻の弥生さんも実は大阪の出身だった。育った地は門司で、そこから福岡の短大まで通っていた。二人が出会って愛を育んだのは小倉である。弥生さんは決して恵まれた家庭に育っておらず、家は母子家庭で、仕事で家にいない母親にかわって六歳下の妹と家族の食事を作っていた。

More
[PR]
by thessalonike4 | 2006-06-23 23:30 | 山口県光市母子殺害事件
本村洋の道義的責任論の説得力 - 最高裁差し戻し判決を寿ぐ
b0087409_13572182.jpg山口県光市母子殺害事件で、最高裁が二審広島高裁の無期懲役判決を破棄し、審理を差し戻す判決を出した。これで被告人に死刑が言い渡される公算が大きくなった。事件から七年が経ち、ようやく本村洋に希望の光が見えてきた。昨夜(6/20)の報道ステーションに本村洋が出演して判決の感想を語っていた。三十歳になり、ずいぶん大人の男の顔になった。今の本村洋もいいが、七年前の若い本村洋もとてもよかった。本村洋の理路整然とした主張にはいつも聞き惚れる。スピードも速すぎず、遅すぎない。無駄や矛盾がない。オーラルが素晴らしい。中身は珠玉の言葉が詰まっていて、頭のノートにメモをしないと勿体ない感じがして、テレビの前で私はいつも緊張してしまう。昨夜は道義的責任について論じていた。しかしそれにしても、本村洋が司法や刑法を論じると、どうしてこれほど全ての言葉が納得的に了解されるのだろう。本村洋そのものが刑法の教科書であり、教科書と言うより聖書の存在なのだ。

More
[PR]
by thessalonike4 | 2006-06-22 23:30 | 山口県光市母子殺害事件
昔のIndexに戻る


世に倦む日日
Google検索ランキング


下記のキーワード検索で
ブログの記事が上位に 出ます

衛藤征士郎
八重洲書房
加藤智大
八王子通り魔事件
吉川洋
神野直彦
サーカシビリ
敗北を抱きしめて
苅田港毒ガス弾
道義的責任
可能性の芸術
青山繁晴
張景子
朱建栄
田中優子
小泉崇
アテネ民主政治
二段階革命論
影の銀行システム
特別な一日
ボナパルティズム
鎮護国家
三田村雅子
小熊英二
小尻記者
古館伊知郎
本村洋
安田好弘
足立修一
人権派弁護士
反貧困フェスタ2008
舩渡健
エバンジェリズム
ワーキングプアⅢ
新自由主義
国谷裕子
大田弘子
カーボンチャンス
秋山直紀
宮崎元伸
守屋武昌
浜四津代表代行
江田五月
馬渕澄夫
末松義規
平沢勝栄
宮内義彦
田勢康弘
佐古忠彦
田岡俊次
末延吉正
横田滋
横田早紀江
蓮池薫
金子勝
関岡英之
山口二郎
村田昭治
梅原猛
秦郁彦
水野祐
渓内譲
ジョン・ダワー
ハーバート・ノーマン
B層
安晋会
護憲派
創共協定
全野党共闘
二大政党制
大連立協議
民主党の憲法提言
小泉靖国参拝
敵基地攻撃論
六カ国協議
日米構造協議
国際司法裁判所
ユネスコ憲章
平和に対する罪
昭和天皇の戦争責任
広田弘毅
日中共同声明
中曽根書簡
国民の歴史
網野史学
女系天皇
呪術の園
執拗低音
政事の構造
政治思想史
日本政治思想史研究
ダニエル・デフォー
ケネー経済表
マルクス再生産表式
価値形態
ヴェラ・ザスーリッチ
故宮
李朝文化
阿修羅像
松林図屏風
菜の花忌
アフターダーク
イエリネク
グッバイ、レーニン
ブラザーフッド
岡崎栄
悲しみのアンジー
トルシエ
仰木彬
滝鼻卓雄
山口母子殺害事件
偽メール事件
民主主義の永久革命
ネット市民社会