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by thessalonike4
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カテゴリ:チベット暴動と北京五輪( 19 )
善光寺「辞退」問題の意味 - 星野仙一と江川紹子と寺島実郎
b0087409_12444124.jpg善光寺の辞退が苦渋の決断であった事実は理解できるし同情もできるが、しかし、今回の政治的に過ぎる判断を支持はできない。善光寺は長野のシンボルであり、宗教的存在である以上にパブリックな市民的公共的性格の存在であり、長野市と一体になって引き受けた公的任務を政治的問題を理由に放棄して欲しくなかった。何かの記事で読んだが、星野仙一がその問題に少し関連すると思われる発言をしていて、「(正確に覚えてないが)国家の任務だから聖火リレーを引き受ける」のだという発言をしている。国政選挙の際には憚ることなく保守政党への応援を口にする星野仙一が、今度のチベット問題に関して聖火リレーの役割担当に積極的であるはずがない。率直な思想信条としては聖火ランナーを辞退したいと思うのが当然だろう。しかし星野仙一はそれを辞退せず、長野での北京五輪祝賀行事を成功させる立場を務めている。

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by thessalonike4 | 2008-04-21 23:30 | チベット暴動と北京五輪
善光寺の軽率と無責任 - 「中国の反日デモ」再現狙う日本右翼
b0087409_1252946.jpg善光寺の聖火リレー出発式辞退は問題が多く遺憾である。4/18のテレビの報道番組で会見の模様が放送されていたが、辞退の理由は納得できるものではなかった。当日の長野市民に街頭インタビューした映像でも、善光寺の辞退を意外で残念に思う声が多かった。テレビ局は編集をする。ニュースの報道において街の市民の声を拾って見せるときは、局の報道論調の正当性を補完し証明する手段としてそれを使い、多数一般の声が当報道機関の主張と重なるように演出と操作をする。今回の善光寺の件については、メディア側は善光寺を支持する世論が市民の多数である「事実」を報道しようとしたはずだが、しかし、4/18のニュース映像を見るかぎり、テレビ局側の思惑は外れて、善光寺の選択と判断を積極的に評価する市民の声は少なかった。善光寺で聖火リレーの出発式をやって欲しかったというのが多数の希望であったことは間違いない。

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by thessalonike4 | 2008-04-20 23:30 | チベット暴動と北京五輪
中国非難へ急旋回した国内世論 - マスコミも国際圧力に歩調
b0087409_1419204.jpg昨日(4/11)一日で日本の世論が大きく変わり、流れが中国非難の方向へ一気にシフトした。国論になったと言ってもいい。マスコミの論調が一斉に変わった。人権問題で中国を非難し、中国にダライ・ラマ14世と対話せよと要求する主張を鮮明に示すようになった。これまでは「政治のスポーツへの介入」に眉を顰める慎重な配慮を見せていたが、昨日の報道でそれは完全に消え、チベット=正義、中国=悪の図式が完全に固まった。聖火リレーの妨害行為を批判する態度も消えてなくなり、動機や心情の政治的正当性から妨害行為そのものまで容認される気配となった。NHKの7時のニュースでは、昨夜初めてチベット問題の歴史的経緯が映像で説明され、中国国内のチベット人の言論の自由や宗教の自由の侵害状況が紹介された。「報道ステーション」では、古館伊知郎が「中国政府は人権問題を重く受けとめてダライ・ラマ14世と対話せよ」と発言した。

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by thessalonike4 | 2008-04-11 23:30 | チベット暴動と北京五輪
圧力は問題解決に導かぬ - 政治と文化を峻別する禁欲倫理を
b0087409_16501041.jpg4/10の欧州議会でチベット問題に関して中国に対する非難決議が採択されることになり、4/9には英国首相が北京五輪開催式に欠席すると声明を発表した。ブラウン首相はこれまで出席する意向を表明していたが、一転して欠席へと方針が転換された。ロンドンとパリでの聖火リレーの騒動と欧州議会の動きが影響を与えている。欧州議会は、中国がダライラマ14世と対話を再開しない場合、加盟国首脳に開会式不参加の統一行動を呼びかける予定と報じられており、この問題で重大な一歩を踏み出した感がある。米国のブッシュ大統領は、現在のところは出席の意思を表明しているが、欧州諸国首脳が全て欠席の状況となれば、国内世論に従って判断を切り替えるに違いない。欧州の主導で中国が世界から孤立する局面が固まりつつある。私から見て、この欧州の対応は「五輪の政治利用」の極致であり、北京五輪を人質にして中国の内政を動かそうとする卑劣で異常な外交に見える。

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by thessalonike4 | 2008-04-10 23:30 | チベット暴動と北京五輪
欧州における北京五輪妨害活動 - 人権の論理の濫用と逸脱
b0087409_1247454.jpg昨夜(4/7)のテレビの報道番組では、ロンドンとパリで聖火リレーが妨害されるニュースがトップで放送されていた。沿道から市民が飛び出して聖火ランナーに襲いかかり、聖火を奪おうとして伴走する警備の警官に取り押さえられる場面が何度も放映された。チベットを支援して中国政府を非難する市民の過激な抗議行動と思われるが、真相や背景はよくわからない。日本で同じ事件が起きた場合には、テレビカメラが公務執行妨害の現行犯にわざわざ動機となる政治的メッセージを発信させるようなサービスはしないと思うが、英国のカメラはそれをやっていた。マラソンのラドクリフが出てきて、妨害行為を非難するコメントを発していたのが救いだった。五輪の聖火リレーが奇妙な政治イベントになり、世界が注目するトップニュースとして報道されている。

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by thessalonike4 | 2008-04-08 23:30 | チベット暴動と北京五輪
チベット暴動と北京五輪の政治 - 今後の三つのマイルストーン
b0087409_151428.jpg今日が3月27日。もし仮に、今回の暴動がチベット側による北京五輪を標的にした意図的で計画的な政治であったとするならば、この動きはこれから五輪開催までの間にさらに続発する可能性が高い。具体的に日程を見てみると、8/8の北京での五輪開会式までの間に三つの大きな政治的里程標が考えられる。①まず5/6から5/10までの胡錦濤主席の訪日、②その次が6/19から6/21での聖火リレーのチベット自治区内通過、③そして最後に7/7から7/9までの洞爺湖サミットである。このタイミングで暴動の連鎖が起きるだろう。もし私がチベット独立派の政治参謀なら、そのようなマイルストーンで戦略を立案する。作戦の目標は北京五輪を潰すことであり、EU加盟諸国を始めとする主要国の五輪不参加を実現することで、それが究極の目標だが、それに並ぶ戦略目標として、洞爺湖サミットの首脳会議のテーブルでチベット問題を議題にして討議させ、サミットの決議文にチベット問題に関する一項目を挿入させることがある。

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by thessalonike4 | 2008-03-27 23:30 | チベット暴動と北京五輪
チベット独立論の盲点 - 国境の線引きと自治区内中国人の処遇
b0087409_1553682.jpg纏足とアヘン中毒と人身売買の時代の中国、主権なき半植民地状態の中国の混乱と停頓と疾患については、魯迅の『阿Q正伝』や『狂人日記』で手探りすることができる。文化大革命時代の混迷と絶望と地獄については、ユン・チアンの『ワイルドスワン』を読むことで正確に検証することができる。われわれ日本人が簡単に戦前の暗黒社会に戻ることができるように、中国人も簡単に統一前の中国の分裂と混乱の泥沼状態に戻ることができる。統一国家を壊し、法治国家を崩して、剥き出しのエゴと暴力で梟雄が地域を支配する社会に立ち戻ることができる。梟雄が覇を競って争う古代的乱世に戻ることができる。中国も日本と同じなのだ。中国が新自由主義の激越な格差社会にブレーキをかけられないのは、文化大革命の悪夢の時代に戻る恐怖があるからである。極貧共産主義の「平等社会」の記憶が甦るからである。中国人にとって共産主義経済とは、あの人民服と人民公社と下放労働の悲惨な全体経験である。

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by thessalonike4 | 2008-03-26 23:30 | チベット暴動と北京五輪
チベット問題を論じる前提 - セーフティネットとしての鄧小平路線国家
b0087409_12594415.jpg昨日のブログの記事が、全体として中国政府寄りの立場に過ぎるのではないかという批判については、甘んじてそれを受けなければならないかも知れない。人権や自由と民主主義の普遍的価値に立脚した視点が弱いという指摘も少なからず当を得ている。けれども、チベット問題を論じるということは、中国問題を論じるということであり、それは日中関係の政治を論ずるということである。われわれには所与の日本の政治的現実がある。現実の歪んで爛れたイデオロギー環境と思想空間がある。そうした現実から離れたチベット論はあり得ない。社会科学は現実の問題を解決するための理論を提供するものであり、常に現実を変革する態度を失ってはならず、そこから切離された、言わば宙に浮いた普遍的真理や抽象的命題の一般論を無前提無媒介に直接的に対象分析に適用する態度は社会科学的とは言えない。ファナティックな右翼のイデオロギーの増長充満と跳梁跋扈という日本の思想的現実を意識することなくチベット問題を論じることはできない。

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by thessalonike4 | 2008-03-25 23:30 | チベット暴動と北京五輪
チベット暴動の政治 - 五つの視点からチベット情勢を考察する
b0087409_132323.jpg第一に、チベットの暴動は暴動ではなく民衆の抵抗あるいは蜂起と呼ぶべきだという主張があるが、この議論は果たして認識として当を得ているだろうか。テレビのニュースの映像を見ていると、ラサ市内でチベット人が中国人の商店を集団で襲撃して、投石や放火の破壊行為を行っている。罪のない民間人の住宅店舗を襲撃する行為は、それが日頃の民族的抑圧に対する怨嗟と憤懣の爆発であるという事情があるにせよ、やはり抵抗や蜂起の言葉で事態を説得することを困難にする。同情はできても支持はできない。それを蜂起だとか抵抗の言葉で正当化するのなら、まずは政府や共産党や警察の庁舎を標的にするべきで、襲撃する対象は権力を持った自治区の要人でなければならない。さらに、今回は亡命自治政府のダライ・ラマ自身がチベット人に対して自制を求めている。抵抗運動を鼓舞する発言や声明を発していない。これだけの材料から考えても、暴動という言葉が事態の説明において適当と思われる。

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by thessalonike4 | 2008-03-24 23:30 | チベット暴動と北京五輪
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