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本と映画と政治の批評
by thessalonike4

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街宣テンプレート(2) - 障害者を迫害する「自立支援法」の冷酷
街宣テンプレート(2) - 障害者を迫害する「自立支援法」の冷酷_b0087409_17152770.jpg石国駅前をご通行中の皆様、おはようございます。民衆党河口副代表の哲佐楼仁でございます。昨年、政府与党は、私たち民衆党の猛烈な反対を押し切って「l障害者自立支援法」を成立させました。その結果、いま障害者の働く授産施設の現場で深刻な問題が起きています。「授産施設」とは、聞きなれない方もいらっしゃるかも知れませんが、身体障害などで就業能力の限られている方に対して、就労や技能修得のために機会と便宜を与え、自立を助ける施設のことで、社会福祉事業法などの法律によって定められたものです。県内にも「授産施設」と名前のつく施設だけで32か所あります。この自立支援法の施行によって、障害者自身の負担が、それまでの収入に応じた負担から1割負担になりました。その結果、施設に払う利用料が、働いて得る工賃を上回る逆転現象が起き、施設を追われる障害者が続出しているのです。




街宣テンプレート(2) - 障害者を迫害する「自立支援法」の冷酷_b0087409_1716849.jpg今年、授産施設の現場で何が起きたのか。7月3日に放送されたNHKの「クローズアップ現代」が、障害者の悲痛な叫び声を視聴者に訴えていました。沖縄県浦添市の授産施設で働く男性の例ですが、右半身麻痺のお体で印刷製本の作業を一生懸命やり、法制定前は工賃として毎月4万6千円を受け取り、その中から、応能負担による利用料3万4千円を毎月施設に支払っていました。それが今回、応益負担による1割負担に制度が改められ、月額6万2千円を要求されることになりました。4万6千円を稼ぐために6万2千円を払わなければならなくなり、とても施設で働くことができないということで、やむなく退所せざるを得ないところに追い込まれたのです。この施設では、同じ理由で130人のうち10人が退所するに至っています。番組の中では、同じように退所を余儀なくされた東京の視覚障害者の例もありました。

街宣テンプレート(2) - 障害者を迫害する「自立支援法」の冷酷_b0087409_17154686.jpg現実に、障害者の皆様はギリギリの生活をしています。家族に障害者を抱えた皆様も苦しい生活を強いられているのが実情です。それでも何とか応能負担の原則の中で、障害者の方は僅かな金額でも工賃を得て、自分の力で働いてお金を得るということができていたのです。ところが、この応能負担の原則が「自立支援法」によって応益負担の原則に切り替えられてしまったため、負担に耐えられなくなって、障害者の方が泣く泣く施設を去っています。番組の中で、障害者の息子を抱えた母親が出て、「自分が生きている間はいいけれど、自分が死んだらこの子はどうなるのか、子供を残して行けない」と悲観する場面がありました。この問題を予算委員会で追及した民衆党の江田埜議員が、母親の言葉を紹介して安倍総理に詰め寄りながら、言葉を詰まらせていたのが印象的でした。私もテレビを見ながら泣きたい気持ちになりました。

街宣テンプレート(2) - 障害者を迫害する「自立支援法」の冷酷_b0087409_1922514.jpg障害者福祉の世界に応益負担の考え方を持ち込むのは間違っていると江田埜議員は訴えていました。私もそのとおりだと思います。ハンディキャップのある人に健常者と同じ負担の論理を適用するのは、考え方として間違いです。応能負担、すなわち、能力に応じた負担を求めるのが正しい考え方です。障害者は自ら望んで障害者の人生を選んだのではありません。障害のある人でも社会の中で共に幸福に暮らせるように、そこに光をあて、手を尽くしていくのが政治の仕事のはずです。日本はいつからこんな国になったのでしょうか。安倍総理と柳沢大臣は、「障害者の実態に合ったきめ細かなサービス」とか、「障害者でも利用者として契約主体の意識を持って」云々と答弁していましたが、私はその冷酷さに怒りと憤りがこみ上げてきて抑えられません。要するに、障害者福祉の予算を削減するために、詭弁を言って正当化しているのです。

街宣テンプレート(2) - 障害者を迫害する「自立支援法」の冷酷_b0087409_17161981.jpg日本はGDP世界第2位の経済大国ではないのですか。江田埜議員の説明では、この障害者自立支援法でカットした福祉予算の金額は、ダム建設1個分の300億円で済むと言っていました。少ない金額だとは申しませんが、他の無駄な分を削って充当できない予算数字ではありません。政府自民党の「改革」政治の特徴は、こうやって弱い者を狙い撃ちにして、生きる権利を奪い取ってゆくことです。弱い者やハンディを背負った者に暖かい手を差し伸べて、みんなが平等な権利で生きる社会を作ろうとするのが福祉の基本思想でしょう。その福祉の理念と政策を敵視し、福祉の考え方を根本から否定し、福祉を地上から抹殺し、社会の全ての成員を冷血で酷薄な利己主義の人間に変えようとする動機を、「改革」政治は本来的に持っているように私には見えます。竹中平蔵さんのお話を聞いているとそう思います。「改革」の本質は弱者迫害とエゴイズム礼賛です。

こんな政治は考え方の根本から変えないといけません。今回、民衆党は、1割負担を凍結する障害者自立支援法改正案を臨時国会に提出します。 民衆党は格差是正を基本政策の第一に据えています。民衆党は、「社会の安定を保障するセーフティネットの確立が大前提であると考え、その整備を進めて格差をなくすことを政治の最重要課題」とし、その考え方を大沢代表の「基本理念」として掲げました。今度の参議院選挙に勝利し、政権交代を実現させ、「国民の命と暮らしを守る」ことが民衆党の使命であり目標です。どうか格差是正のために戦う民衆党に皆様のご支持をお願いします。ご清聴ありがとうございました。

街宣テンプレート(2) - 障害者を迫害する「自立支援法」の冷酷_b0087409_17381757.jpg

by thessalonike4 | 2006-10-07 23:30 | ワーキングプアと社会保障
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