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朝日新聞1面とNHK7時のニュースを埋め続ける守屋疑惑報道
b0087409_20464615.jpg守屋前次官の疑惑問題について先週末の報道の流れを整理すると、朝日新聞は10/19 (金)から10/21(日)まで三日連続一面トップで守屋問題を報じてきた。皮切りの10/19は接待ゴルフ疑惑、10/20は日本ミライズの資金繰り援助の口利き疑惑と寿司屋写真、10/21は図解入りでのCXエンジン調達に関わる日本ミライズへの随意契約指示疑惑。本日(10/22)の朝刊もトップではないが、娘の米国留学に宮崎元伸が推薦状を書いた問題の記事が一面下に大きく載っている。一方、NHKの7時のニュースでは、金曜日にトップニュースでゴルフ接待と飲食供与の疑惑が大きく報じられた後、土曜日はトップから二番目の扱いでCXエンジン調達をめぐる問題の構図が朝日新聞と同じく図解表示で説明され、昨夜の日曜日は守屋武昌を自宅前で直撃取材して撮ったインタビュー映像が放送された。



b0087409_20463138.jpgこの週末にかけて国民の多くがCXエンジンの調達に関わる疑惑の基本構図を頭に入れたことになる。「事件」が地検の台本に従って着々と進行している感がする。本日の朝刊では読売と日経が社説を出しているが、朝日はまだ社説も論評も出していない。また、こうした疑獄事件では必ず社会面にフォロ-の記事が載るものだが、朝日を読むかぎりそれも全くない。意地悪く言えば、一面のスペースを守屋疑惑用に特捜部に貸し与えているようにすら見える。今、何が起きているかだが、ニュース映像で見た守屋武昌の不遜な表情や口調から想像すると、守屋武昌が石破茂を恫喝して揺さぶりをかけているような推測さえ浮かぶ。守屋武昌は「今、大臣とやりとりしている最中」と言っていた。「(防衛省の)組織に迷惑をかけた」とは言っていたが、国民に迷惑をかけて申し訳ないという類の謝罪の言葉は一言もなかった。ふてぶてしい余裕が感じられた。

b0087409_20435741.jpgつまり、トカゲの尻尾切りとそれに対する大トカゲの抵抗の図。「大臣とやりとりしている」というのは、石破茂との間で、国会喚問で具体的にどういう対応をするか、どういう質問にどう答えるかを調整しているという意味に受け取れるが、そこで何やら、素直に切られる尻尾になるのではなく、喚問と取調の席で全部喋っちまうぞと脅しをかけているような気配が感じられる。宮崎元伸は、関連する防衛庁職員の担当者のレベルまで隅々に、カニやら新巻鮭やらを漏れなく贈り届けていたと言われている。事務次官の守屋武昌に140回のゴルフ接待を提供しているのであるから、長官であった石破茂や額賀福志郎や久間章生に対して、何も贈呈されなかったと考える方が不自然であり、あったと考えて当然だろう。仮に何かがあったとすれば、それを守屋武昌が知らないはずがない。当然、特捜部は守屋武昌から証言を取ろうとするだろう。守屋と政権と地検の三者の間で駆け引きが続いている。

b0087409_20471296.jpgこれまでのところで注意すべき点を二点ほど。第一に、事件が表沙汰になって三日経ったが、福田首相がこの問題について直にコメントを発していない。朝日新聞が四日連続で一面報道し、NHKの7時のニュースが毎日報道している事件なのだから、国民的な大事件に違いなく、しかも問題は政府の省トップたる事務次官の疑惑である。明らかにタイミングを覗っている。検察の動きを見ている。現時点では、疑惑は自衛隊員倫理規定違反のレベルであって贈収賄ではない。朝日新聞もコメントをしていない。次を待っている。次とは検察が動いて逮捕者が出るか、あるいは国会喚問で証言が出たときである。そして当然のことだが、倫理規定違反程度の不正行為で東京地検特捜部が動くはずがない。特捜部は犯罪の証拠を全て揃えていて、法的には万全の状態にあり、今この時点で立件できるし、起訴すれば有罪にできる自信があるのである。守屋武昌については法的な勝負は終わっている。

b0087409_20474430.jpg第二に、宮崎元伸については現時点ではまだ黒子であり、匿名扱いで報道されている。注意すべきは、最初に特捜のリークが出たときから宮崎元伸はずっと山田洋行の元専務として報道され続けている点で、現職である日本ミライズの社長としては紹介されないのである。おそらくここに意味があって、地検の捜査の焦点が語らずして指さされている。守屋武昌と宮崎元伸が逮捕され、起訴されるときは、宮崎元伸が山田洋行の元専務時代の贈収賄行為が立件されるのだ。マスコミに最初にリークされたときの宮崎元伸の肩書こそ、特捜が攻め込む事件の本丸が暗示されている。山田洋行が主舞台だ。ロッキード事件の丸紅なのだ。だから、事件が展開して行くに従って、山田洋行とは何なのかが明らかになる。この軍需商社の魑魅魍魎に光が照らされる。それはリークの最終段階であり、そこまで来たときには、主役は守屋武昌ではなく政治家になっている。宮崎元伸も背後に退いている。別の大物が舞台中央に登場するはずだ。

今週号の週刊ポストと週刊現代にはこの事件の記事がなかった。どうして記事がないのか。このことも少し気になる。

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by thessalonike4 | 2007-10-22 23:30 | 防衛省疑獄事件
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