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本と映画と政治の批評
by thessalonike4

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次の喚問は宮崎元伸の召還を - 久間章生と秋山直紀の癒着
次の喚問は宮崎元伸の召還を - 久間章生と秋山直紀の癒着_b0087409_13334585.jpg昨日(10/29)の守屋証人喚問に関して、一部のマスコミも含めて、特に大きな成果はなかったとする評があるが、それは事実認識として必ずしも正確ではない。成果はそれなりにあった。便宜供与の件について、守屋武昌は全面否定の答弁を崩さなかったが、それでも三点ほど小さな収穫は残った。第一に、CXエンジンをGE社製に決定した03年8月の装備審査会議の議長を務めていた事実を認めさせたこと。第二に、昨年12月にGE社の幹部と事務次官室で面会したとき、その場に、山田洋行を退社して日本ミライズ社を設立した宮崎元伸を同席させていた事実を認めさせたこと。第三に、山田洋行が1億円を超える水増し請求をした際に、それを不問に付す決定に関与した疑惑の言質を引き出したことである。この答弁を引き出したのは民主党の川内博史で、水増し請求に関しては事前に別の元防衛庁職員からの証言の裏を取っているように見えた。



次の喚問は宮崎元伸の召還を - 久間章生と秋山直紀の癒着_b0087409_13335774.jpg二回目の喚問をやれば、必ず一回目の証言の虚偽が明らかになる。一回目の喚問は次に繋がる材料としての「証言」を取るためのもので、川内博史は、短い時間になるべく多くの質問を発して守谷武昌の「否定証言」を集める作戦に出ていた。一回目の証言の矛盾を衝く質疑は二回目に行われる。一回目の喚問の後で新しい証拠や証言が出てくるのである。「あなたは10/29にこう言いましたよね。それならこれ(新証拠)ははどう説明するのですか」と議院証言法違反(偽証)へと追い詰めて行くのだ。次の喚問で必要なのは宮崎元伸の召喚である。そもそも第一回目の喚問に宮崎元伸を呼ばなかったことが不自然で、なぜ守屋武昌だけで済ませようとしたのか。野党は宮崎元伸の喚問を正式要求したのか。疑惑は贈収賄なのだから、事実解明のために収賄側を喚問するのなら、セットで贈賄側を喚問するのが当然ではないか。官業の癒着が問題なのである。

次の喚問は宮崎元伸の召還を - 久間章生と秋山直紀の癒着_b0087409_1334641.jpg宮崎元伸が喚問を拒否できる理由はあるまい。そして、報道では、宮崎元伸は日本ミライズ社の資金繰り支援について守屋武昌の口利きがあった事実を認めていて、口利きはなかったとしている守屋武昌の証言と矛盾する。第一回目の証人喚問で宮崎元伸を呼んでいれば、必ず微妙な部分で両者の説明の齟齬や矛盾が表面化していただろう。守屋武昌には元特捜検事の弁護人がyついたが、宮崎元伸に同じ弁護人がつく図はなかったはずで、つまり、ここから「弁護方針」をめぐる二人の立場の違いも露見していたかも知れない。宮崎元伸に逮捕を免れる道はなく、しかも罪状は数え切れないほど多い。あとは情状酌量をどう公の場で訴えるかぐらいしか残された活路がない。何のために守屋武昌を接待したのか。使途不明となっている米国子会社の1億円は何に使ったのか。請託をした事実はないのか。なぜ山田洋行を辞めて日本ミライズを設立したのか。宮崎元伸に訊きたい。

次の喚問は宮崎元伸の召還を - 久間章生と秋山直紀の癒着_b0087409_13341931.jpg喚問では不意に飛び出した大きな証言があった。それは宮崎元伸との宴会に政治家が同席していた事実である。「その政治家は防衛庁長官経験者だったか」と質問する共産党の赤嶺政賢に対して、守屋武昌は、待ってましたとばかりに「そうだったと思う」と回答した。「ストレイ・ドッグ」の昨日の記事で、山岡俊介が、これは守屋武昌の「脅しのサイン」だと書いている。私も同じような感触を持った。私は前の記事の中で、守屋と政権と地検との三者の駆け引きの憶測を述べたが、早速、一回目の喚問で守屋武昌からの「脅し」のジャブが出た。「脅し」に縮み上がったのか、久間章生は「手術」を理由に病院に逃亡してしまった。喚問が政界に与えた影響は小さくない。昨夜の「報道ステーション」では、喚問直後の久間章生と額賀福志郎を記者が直撃する場面があった。そのやりとりを注意して見た印象では、久間章生も額賀福志郎も真っ黒である。守屋武昌は「政治家は複数」と証言していた。

次の喚問は宮崎元伸の召還を - 久間章生と秋山直紀の癒着_b0087409_13343094.jpg山岡俊介の分析によると、小池百合子が守屋武昌を斬ったクーデターは、やはり久間章生が絡んでいて、その裏の事情として、久間章生に山田洋行(秋山直紀)が付き、秋山直紀と久間章生が宮崎元伸と守屋武昌の二人を斬って、CXエンジン(GE)の利権を横奪独占しようとしたのではないかという見方がされている。久間章生による守屋武昌と宮崎元伸に対する裏切り。(社)日米文化振興会の専務理事である秋山直紀は、日本の安保防衛政策に重大な影響力を持つ影の人物だが、果たして今回の事件で報道の表面に名前が浮上するだろうか。守屋武昌が自分を裏切った久間章生を許せないのは道理だろう。ぜひ遠慮せずに一緒に心中して欲しい。昨日は沖縄利権の問題は出なかった。これは無理のない話で、そこまで時間的余裕がないし、特捜のリーク情報も出ていない。防衛省疑惑は問題の広がりが大きすぎて、整理する方もままならない。山田洋行調達ルート、沖縄利権ルート、インド洋補給利権ルート。無限に広がる。

昨夜のNHKの「ニュースウォッチ9」は、特捜の出番が間もないことを予告していた。二回目の証人喚問と東京地検の一斉捜索が待たれる。

次の喚問は宮崎元伸の召還を - 久間章生と秋山直紀の癒着_b0087409_13344283.jpg

by thessalonike4 | 2007-10-30 23:30 | 防衛省疑獄事件
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