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by thessalonike4
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政策協議から政策連立への裏道 - ボジョレー・ヌーボーの政治
b0087409_1351932.jpg今日の朝日(11/8)の社説には、「党首が示した大戦略が党内の総スカンを食って否定され、自ら辞めると宣言したのだから、本来なら新たに代表を選び直して再出発するのが筋だったろう。だが、民主党は党の総意で小沢氏を引き留めた。この党を支持してきた有権者の落胆は大きいと覚悟すべきだ」 とある。この警句は、何日か後に世論調査結果となって証明されることになるだろう。「今回の小沢代表の連立協議をめぐる辞任劇と再登板をどう評価しますか」という質問への回答が出る。そして民主党への支持率も出る。民主党に厳しい結果が出るに違いない。その結果は、昨日の両院議員総会で仙谷由人が放った小沢一郎批判の声を党内で勢いづけ、小沢執行部の求心力をさらに低下させ、国民の小沢民主党への期待を萎靡させてゆくことになるだろう。内部の亀裂と動揺が大きくなり、昨年4月からそれなりに纏まっていた党の結束体制が崩れる。機に乗じて動くのは、まず前原誠司。                   



b0087409_13513569.jpg昨日の報道陣の取材に対しても、「小沢代表の説明で協議の真意が明らかになった。大連立はありだ」と明言した。これまで日陰の窮屈な身だったが、これからは表に堂々と出て「集団的自衛権」と「憲法改正」の大連立の持論を吐くことができる。枝野幸男も執行部に反旗を翻しつつある。今後、小沢一郎は党運営の意欲を喪失し、再び、連立協議や政界再編の荒業を仕掛ける機会を探り始めるに違いない。山口二郎は、11/7の朝日の社会面の記事で、「小沢一郎の政治生命は終わった」と断言していたが、小沢一郎の政治家としての生命を復活させるには、石原慎太郎が言っていたように、連立政権か政界再編を電光石火で成功させて「時の人」になるしかない。例えば、小沢一郎と前原誠司が組み、それに小泉チルドレンが加われば、一つの政界再編の形ができる。私の現在の予想は、来年1月の党大会の前に党内騒動とクーデターが勃発して、若手が党権力を握るというものである。

b0087409_13521655.jpg岡田克也が代表、枝野幸男が幹事長の新体制。鳩山由紀夫と菅直人が執行部を追われる。昔、さきがけの中で鳩山由紀夫が菅直人と結託してクーデターを起こし、武村正義ら老人組を「排除の論理」で粛清した事件があった。あれと同じ政変が起きそうな予感がする。その政変を朝日新聞が支持する。こう書くと、小沢信者の民主党支持組から石が飛んで来そうだが、小沢一郎で党を纏めるのはもはや無理がある。小沢一郎の限界は菅直人と鳩山由紀夫の限界で、この3人に幻滅している若手議員が多くいる。自民党の方はこれに味をしめて連立協議工作の手を次々と打ってくるだろう。政策協議は、密室も含めて解禁されたも同然である。自民党側の戦略ロードマップはできている。まず国会での公開政策協議、その次に料亭に連れ出しての政策談合、三番目にパーシャル連立協議、最後に大連立協議である。福田首相としては二番目までができれば十分で、料亭談合ができれば法案は確実に通る。

b0087409_13534191.jpgこの連立協議の騒動でマスコミの論調がガラッと変わった。これまでは、参院選の民意を受けた民主党が国会で与党と正面対決して、一歩も譲らずに衆院解散へ追い込むのを是とする報道の基調だった。ところが今は、ガチンコ対決は国民生活にマイナスだから悪だという言い方になり、民主党は政策協議で与党と妥協して法案を通すべしという論調に変わっている。NHKも朝日新聞も「報道ステーション」もそっちに変わった。政策協議から政策連立までは一足飛びだ。料亭談合のブリッジが入ればすぐに移行する。幹事長の伊吹文明は、昨日の談話で、「(民主党は)共に日本政治を担う同志の党であると思っておりますから、一刻も早く混乱を収拾し、正常な形で話し合いをし、国民のための政治が進まれることを期待します」と述べ、民主党との政策協議と連立協議に意欲を滲ませた。自民党は諦めていない。「連立協議」で民主党を突っつき回すのが最も効果の大きい民主党切り崩し策であるという戦術を覚えた。

b0087409_13531978.jpg今後、特に参院の民主党の政策担当議員と政策責任者に対して、料亭への連れ込み工作が頻繁になるだろう。国会で政策協議の詰めをやっているうちに夜になる。「議員、今日はここまでで休憩して、美味いもんでもつまみましょう」、「議員、この続きは僕の知っている近くの店でやりませんか」。マツタケ、ふぐ、寒ブリ、松葉ガニ。若い民主党議員が喜ぶ高級食材が座敷のテーブルに並び、ボージョレー・ヌーボーの栓が抜かれる。夜の政策協議は一気に盛り上がり、共同提出法案の骨子が瞬時に纏まる。法案合意の乾杯は二次会の六本木の高級クラブで。夜の10時というのにそこには待っている中年の男がいて、自民党議員が民主党の若い議員にこう言うのだ。「紹介しましょう。xx省xx局のxx課長です。T大H学部であなたの先輩ですよ」。ここまで来れば、事実上のパーシャル連立である。夜の小政策連立。福田首相もいきなり渡辺恒雄で大連立を図ったから失敗した。連立は小さな努力(買収)を下から地味に積み上げるに限る。

b0087409_1354088.jpg福田首相の立場になって考えると、この騒動でここまで民主党が弱体化した現在、無理に解散に打って出る必要はない。放っておけば、民主党の方から揺れて壊れて行く。せっかく小泉純一郎から引き継いだ衆院の絶対多数をギャンブルに出す必要はない。衆院の絶対多数はまだ二年も期間が残っている。政策協議を積み重ねて民主党を揺さぶり、参院での過半数割れを無意味化する事実上のパーシャル連合に持ち込んで行けばよいのだ。テレビを見ていると、福田首相の低姿勢が非常に印象的で、小沢一郎の傲岸不遜とコントラストを描いている。国会質疑の場面でも、下を向き、マイクに額を擦りつけるようにして、謝るような口調で民主党議員に答弁している。演技が上手い。国民が福田首相に何を求めているかをよく分かっている。福田首相の映像が低姿勢に見えるのは、その前に、われわれが、安倍晋三や竹中平蔵のような毒々しい悪魔をイヤと言うほど見させられてきたからに違いない。福田首相の絵は心をやすめて見られる。

すなわち、現状から予想すると、解散は二年後までお預けということになる。消費税増税も政策協議で十分可能だ。参院で与党は過半数割れしているのだが、その現実を実感させてくれたのは、民意が中央の政治に反映されたのは、選挙からわずか3ヶ月の間だった。小沢一郎と民主党の裏切りは大きい。

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【今日のクローズアップ現代】

で放送されていた年金流用禁止法案の参院での委員会審議の映像、面白くてずっと見ていたけれど、何と言っても今日の回の主役の蓮舫、どんどんきれいになっていて驚かされる。昔の若かったころよりずっと美しい。

今月末で40歳、グラビアアイドル出身。キラキラ輝いている。蓮舫を料亭に接待できたら最高だろうな。法案は常に民主党案を丸呑み..。偽メール事件のときは印象が悪かったが、今の厚生労働政務に奮闘する姿はいい。
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国谷さん、ようやく前髪が伸びて一安心。次は切りすぎないように、ご注意を。官房長官は見た目が大事。

 
 
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by thessalonike4 | 2007-11-08 23:30 | 大連立協議と小沢辞任
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