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by thessalonike4
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六本木慰労会の夜は更けて - 枢密院と闇将軍の小沢政治
b0087409_1321752.jpg大連立協議の真相は依然として藪の中だが、ネットの中では小沢信者による渡辺恒雄糾弾のボルテージが上がっている。彼らの主張では、連立協議を持ちかけた渡辺恒雄こそが諸悪の根源の悪魔であり、連立協議に応じた小沢一郎には何の罪も責任もないらしい。不思議な言い分だが、信者にはそれが真理で正論になる。小沢一郎は11/7の代表復帰会見で、記者から「仲介役は読売新聞の渡辺恒雄氏か」と訊かれたが、「具体的な名前は私の口からは言えない」と答えた。小沢一郎の口からは渡辺恒雄の名前は出ていない。なぜ小沢一郎は渡辺恒雄だと言わなかったのか、その理由を考えようとする人間は一人もいない。小沢一郎は渡辺恒雄をかばっているのである。なぜかばうのか。かばう意味があるからだ。それは、次に会う機会があるからである。次があるから、今は互いに黙っているのだ。



b0087409_12454052.jpg表面上は、小沢一郎は読売新聞の「誹謗中傷」を非難し、読売新聞も小沢一郎に対して「当社の報道を誹謗したのは許せない」などと怒ってみせている。だが、当事者の二人は互いに真実を隠したまま、相手のことは何も言わない。表と裏は違うのである。今度の件で将軍様は恥をかかされ、心はいたく傷ついた。面子丸潰れの記者会見をやらされ、若手代議士の前で頭を下げて謝罪させられ、「東北かたぎの口下手で」などとクサい言い訳をさせられた。誰かが将軍様の傷ついた心を慰めてあげないといけない。昨晩あたり、六本木で慰めてやっている人間がいる。森喜朗だ。「一ちゃん、気を落とさなくていいからな」。森喜朗は日経新聞の記者に記事を書かせて、その中で「(民主党両院議員懇談会は)見るに堪えなかった。なんで引き出して涙まで流させないといけないのか」と憤慨している。これが政治だ。森喜朗の政治だ。

b0087409_12452161.jpgこの記事を小沢一郎に読ませて、「連立協議」の慰労会に誘ったのである。慰労会の出席者は二人だけではない。「純ちゃんも呼んだんだよ、新聞記者に見つかったら大変だけどな」。「一ちゃん、お疲れさまだったね、もうちょっとだった。次は電光石火で巧くやろうや。オレも手伝うから」。慰労会のメンバーは小沢一郎と森喜朗と小泉純一郎と青木幹雄の四人。四人で昔話に花を咲かせるのだ。田中角栄の思い出話や金丸信の思い出話で盛り上がる。「一ちゃん、つまみはオレのとこ(近江市場)で今朝とれた寒鰤だよ。一ちゃんもあんな若僧たちの前で頭下げさせられて、本当に気の毒だったよなあ。あんな若僧連中に政治がわかるわけがないじゃないか」。傷ついた将軍様の心は癒される。「一ちゃんも気が短いからさ、オレだったらあの役員会で6人に反対されてもさ、次の日に常任幹事会で決めようやって言ったよな。そしたら前原もいるし、山岡も石井も中井も黄川田もいたじゃないか」。

b0087409_12455633.jpg将軍様が嬉しそうに口を開く。「そうだったなあ、それは失敗だった。あはは」。小沢一郎にとって、心を開いて気楽に話せるのは、昔の自民党の古株仲間なのである。民主党の空気は若すぎて将軍様の体質に合わない。世界が帝王である自分と奴僕と敵の三者でしか構成されない小沢一郎にとって、菅直人や鳩山由紀夫は奴僕のはずなのに奴僕になりきれないストレスな存在であり、前原誠司や枝野幸男は絶対に奴僕になれないネイティブな敵であり、手を組んでいても単に利害上の呉越同舟の関係に過ぎないのだ。小沢一郎には自分が権力をとるという目的以上に自己を拘束する理念や信条はない。だから誰でも手を組める。だから誰でも裏切れる。政策を語る言葉の中身は常にコロコロ変動するし、その「政策」は急に浮上したり、潜伏したりする。小沢一郎が一貫した理念や政策を持っているように言うのは全くの虚構であり、それは騙されているか、小沢一郎に買収されて言わされているかのどちらかである。

b0087409_12503980.jpg小沢一郎が何でいつも周囲に30人ほどの側近や親衛隊を侍らせているのか、なぜ子分が最終的にゼロにならないのか、私はずっと不思議に思っていた。親衛隊(小沢党)のメンバーは入れ替わり立ち替わりしながら、常に20人から30人の頭数を維持している。この年になってやっと秘密がわかった。カネを撒いているのだ。政治とカネの問題のニュースで、今年になって一体何回、小沢一郎の名前が報道されたことだろう。マンションがどうとか、家賃がどうとか、細かくは覚えていないが、自民党の政治家の不正が明るみに出る度に、それとセットのように小沢一郎の政治資金疑惑がNHKの7時のニュースで取り上げられた。その都度、政治資金収支報告書を訂正しましたとか、事務所がカネを相手に返しましたとか言って、問題は立ち消えになっていた。松岡利勝のときも出たし、赤城徳彦のときも出たし、最近の福田首相の資金疑惑のときも出た。国民の関心は常に自民党の方に向かったが、必ず小沢一郎の資金疑惑がセットで出ていた。

b0087409_13215529.jpgきっと小沢一郎が詳しいのは、集団的自衛権の法解釈以上に政治資金規正法だろう。私はそう確信している。菅直人もそう思っているだろう。「政治は力、力は数、数は金」。小沢一郎は一昔前の自民党政治家なのである。森喜朗や青木幹雄と体質も思想も同じなのだ。それを知らない無知な者たちが、小沢一郎は政権交代の希望の星だとか、小沢一郎以外に自公政権を倒せる指導者はいないなどと言う。買収もされていないのに、買収された者たちが流す偶像崇拝の言説を信じ込んでネットで吐く。それはたしかに、騙すのが政治で、騙されるのが政治だが、あまりにも無残な光景ではないか。私が本当のことを教えよう。政権交代も、生活政策も、連立政権も、集団的自衛権も、小沢一郎にとっては駒なのだ。将棋の駒の一個一個である。小沢一郎の窮極の政治目標は一つであり、それは晩年の田中角栄のようなキングメーカーになることである。責任のない最高権力者。自民党と民主党の大連立を成功させれば、日本のキングメーカーは小沢一郎になる。

小沢一郎が首相を決める。次は自民党の町村信孝、その次は民主党から岡田克也、その次は自民党から谷垣禎一と、一年か一年半でさっさと首を挿げ替えて行く。森喜朗と青木幹雄と小泉純一郎の四人のボス交で話を纏める。人事も政策もその枢密院で決める。首相も閣僚も飾りの人形だ。国会も飾りだ。四人の中で最も力があるのは小沢一郎で、その理由は支配している議席の数が多いからである。それが小沢一郎の政治目標だ。田中角栄と同じ闇将軍になること。さて、大事な本当のことを教えたところで、六本木の夜も更けて、慰労会の宴もたけなわ。「メシも食ったし、そろそろ二次会へ行こうか。小池クンも高市クンも待ってるんだ。みんな昔の同志だ。一ちゃんのことを心配してるんだよ」。

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【ファティーグな週末は大好きなこの歌を聴いて思いに耽る】
Lord I come to You
Let my heart be changed renewed
Flowing from the grace that I found in You

Lord I've come to know
The weakness I see in me
Will be stripped away
By the power of Your love

Hold me close
Let Your love surround me
Bring me near
Draw me to Your side

And as I wait
I'll rise up like the eagle
And I will soar with You
Your Spirit leads me on
By the power of Your love

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by thessalonike4 | 2007-11-10 23:30 | 大連立協議と小沢辞任
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