中国新聞の記事が平岡秀夫のリークによるものではないかと
推測した根拠を説明したい。世の中には一般の市民より半歩先の情報を手に入れている人間がいる。今回の防衛省疑惑の報道についても、新聞紙面の情報は全て検察のリークを記者が記事にしているだけで、独自に取材調査して得た真相報道などは一つもない。新聞社によって報道内容が異なるのは、検察が差別をしているからであり、今回の事件については朝日新聞が他紙をリードしている印象を受ける。昨年の
ライブドア事件のときは毎日新聞が他を圧倒する記事を書いていた。記者が経済法の知識を持ち、その専門家であるリーク担当検事と呼吸が合ったからである。ライブドア事件は、商法と証券取引法、そして企業会計に通じた記者でなければ、捜査に関する正確な記事が書けなかった。リーク担当検事はPowerPointのチャート図を使って早口で専門用語を並べ立てていたのだろう。朝日の記事は毎日に較べて出遅れて、記事も要領を得ない内容になっていた。
今回の防衛疑惑はライブドア事件とは性質が違う。普通の汚職事件であり、検事のリークを理解するのに特別な専門知識は要らない。新聞は検察のリーク情報を翌日の朝刊記事にする。だから、リークは前日の午後に実施されているはずであり、検察庁の近隣のビルの貸会議室あたりで行われているのではないかと想像する。新聞記者は一般市民より半日先に情報を得ている。話が脱線したが、平岡秀夫が「苅田港毒ガス弾処理事業」の不正疑惑について国会で質問したのは11月28日(水)のことである。守屋夫妻の逮捕の翌日だ。世間は守屋逮捕で大騒動している時だった。そしてこの苅田港毒ガス弾の疑惑が検察からリークされて新聞記事になるのが11月30日(金)なのである。国会の委員会で政府を相手に質問するとなると、どれほど優秀な議員でも三日や四日は準備をしなければならない。事実関係や関係法令や会議議事録を調べ上げて、質問の場で間違いのないように万全を期さなければならない。平岡秀夫の今回の質問も同じだろう。
防衛省答弁の逃げや詭弁に対して、それを許さないように、逃げ道を塞ぐ切り返しの論理と法理を頭に入れ、逃げる政府側を立ち往生させる暴露事実を用意しておかなければならない。平岡秀夫は、苅田港毒ガス弾処理事業の疑惑を検察が捜査していることを事前に掴んでいたのであり、山田洋行のゴルフ接待の次はこの件で秋山直紀が捜査報道の中心に据定されることを察知していたのである。そしてその疑惑が世間一般に報道される時機を計って、絶妙のタイミングで委員会質問に出たのだ。この
中国新聞の記事というのは、共同通信が配信したものである。似たような見出しで12月1日から12月2日の各地方紙に同じ内容の記事が載っている。例えば、
東奥日報、
岩手日報、
東京新聞、
中日新聞、
京都新聞、
神戸新聞、
山陽新聞、
四国新聞、
愛媛新聞、
西日本新聞。全て同じである。ところが、同じ共同の配信記事でありながら、中国新聞の記事だけは内容が詳しいのだ。単に内容が詳しいだけでなく、決定的な情報として「神戸製鋼所」の名前を出している。
神戸製鋼の名前を出しているのは中国新聞だけである。朝日新聞など大手を含めた他の新聞社が神戸製鋼の名前を伏せているのに、なぜ中国新聞だけは神戸製鋼の名前を出したのか。そこまで考えて、平岡秀夫のリークではないかという結論になった。が、ここまで書いたところで、ネットの中に新しい情報を見つけた。
赤旗新聞の報道によれば、11月22日の参院財政金融委員会で、共産党の大門実紀史が苅田港毒ガス弾処理問題について質問している。質問の内容は、基本的に11月28日の平岡秀夫の質問と同じで、防衛庁が日米平和・文化交流協会に調査を外注委託した不正疑惑に関するものである。11月28日に先立って、その6日前にすでに共産党の議員が質問をしていた。赤旗の短い記事の中には神戸製鋼の名前は出て来ない。ところが、驚くべき新事実があって、何と、防衛庁は、日米平和・文化交流協会にこの委託調査を落札させるべく、事前に「調査・研究を実施する際の体制について」などを問い合わせたファックスを送っている。官製談合の事前指導とその証拠。
さらにネットを調べると、どうやら11月6日発売の
サンデー毎日にこの苅田港毒ガス弾処理事業についての記事が出ていたようで、必ずしも今回初めて外に出た情報というわけでなかった。大門実紀史の国会質問も、この週刊誌記事やそれ以前の情報が発端で調査を進めたのかも知れない。いわゆる共産党のお手柄である。大門実紀史と平岡秀夫はこの疑惑追及で足並みを揃えて、共同体制で秋山直紀の証人喚問を実現してもらいたい。そして秋山直紀だけではなく、この事業を日米平和・文化交流協会に丸投げした当時の防衛庁幹部についても国会で喚問してもらいたい。苅田港毒ガス弾処理の委託調査業務は03年の2月に入札があって契約が交わされている。この当時の防衛庁長官は石破茂だ(02年9月-03年11月)。守屋武昌は防衛局長で事務次官になる半年前である。石破茂が何も知らなかったはずはない。また、神戸製鋼所と言えば、誰もがすぐに思い浮かぶ政治家は、そこに若い頃3年間勤めていた安倍晋三である。安倍晋三は03年2月当時は小泉内閣の官房副長官。外交と防衛を仕切っていた。
今朝(12/3)の朝日新聞の
一面には「沖縄米軍再編も捜査、防衛省幹部ら参考人聴取、東京地検」の見出しが躍っていた。他の新聞にはこの関連の記事はない。朝日だけである。読者としては「やっと出たか」という気分ではあるが。やはり検察は先を急いでいる。リーク報道のスピードが速くなっている。収賄罪の時効は5年。ゆっくりできない理由があるということなのだろう。防衛省の幹部を事情聴取したということは、沖縄利権を立件するぞという意思表示である。苅田港毒ガス弾処理利権、沖縄米軍再編利権、どんどん捜査の対象が広がる。週刊誌が報道していたとおりの捜査状況になり、数か月前の週刊誌報道が現在の新聞報道になっている。アクセス・ジャーナルや週刊ポストやサンデー毎日の記事だったものが、今はそのまま朝日新聞の記事になっている。東京地検の「公式発表」になっている。サックリ行って欲しい。
【Good Job !】辛勝。いつ見ても韓国の野球は強い。
それにしても、12月に入っても休まず野球をやらないといけない選手が少し気の毒。
オーバーホールの時間がなくて大丈夫だろうか。
川上憲伸とか岩瀬仁紀とか、(高給をとっているとはいえ)本当に立派。頭が下がる。
野球は実力勝負の世界。世襲で偉くなれるわけではない。
学歴も関係ない。資格も要らない。
自分の実力と結果だけ。
いいよね。