
昨日(2/26)未明から今朝にかけて、イージス艦関連の情報が堰を切ったように流れ始めた。防衛省と自衛隊の情報隠蔽工作が綻びを見せ始め、辻褄が合わなくなった「事実説明」に対して、マスコミと野党の視線がようやく向かうようになった。昨夜のテレビ報道では、何と交代前の当直士官を事故後の19日午前10時前にヘリで防衛省に呼んで事情聴取していた事実が明らかになったが、今朝の
新聞報道では、あろうことかその席に防衛相の石破茂が同席していた事実が判明した。昨日から今朝の関連報道を総合的に勘案して推理すると、今回のイージス艦問題の隠蔽工作を統括指揮していたのは、他でもない石破茂本人だという結論になる。例の「2分前に緑色の灯火を見た」という「目撃情報」とその流布は、石破茂自身がイージス艦の事故責任を逃れようとして率先して情報工作活動に奔走したもので、国民を欺くべく意図的に情報の隠蔽と事実の捏造を行ったものである。

当直士官をヘリに乗せて防衛省まで呼び寄せたのも、実際には石破茂本人の指示によるものである疑いが強い。昨日の会見では「誰が呼び寄せたのか」という記者の質問に対して、海上幕僚長の
吉川栄治が「私が呼びました」としれっと言っていたが、その答え方の表情と態度がいかにも官僚の虚偽答弁丸出しで、「ホントは私じゃありません」と顔に書いているのが歴然としていた。後で発覚したら一大事になるこんな重大な指示を、一制服幹部の海上幕僚長の立場で出せるはずがない。石破茂が情報工作のために無理をさせて呼び寄せたのだ。漁船側に回避義務と事故責任があるようにストーリーを作り、世間に対する情報工作を押し進め、その線で防衛省と自衛隊の「事実認識」を統一させ、不利になる証拠を隠滅し、海保に対する証言とマスコミへの発表を統一するように指示を徹底したのである。今回の自衛隊による隠蔽と捏造の情報工作の中心に石破茂がいる。謀略の指揮官は石破茂本人だ。

その事実に新聞がようやく気づき始めた。この事件の報道で最も精力的に情報を追跡しているのは毎日新聞である。毎日新聞の
特集記事のサイトを追いかけていると、石破茂を中心とした謀略工作とその破綻の全体が見えてくる。石破茂は当直士官をヘリで呼んで聴取した事実を隠していた。また、当直士官をヘリで呼んで事情聴取する件について、自衛隊は海保に事前に連絡したと公表したが、これは嘘で、海保側によって「事前連絡を受けた事実は確認できない」と否定され、事後報告だった
事実が明らかとなった。昨日、海保を所管する国交相の冬柴鉄三が不快な顔をして見せていたが、海保の捜索と聴取が艦に入る前に、上からの指示で情報隠蔽と証拠隠滅が図られた公算が高い。これは喩えるならば、赤信号を無視して交差点に突っ込んで、軽自動車の横腹に激突して二人を殺した大型トラックの運転手が、警察が現場の検分と聴取に来る前に運送会社の本社に戻り、社長から警察への証言対応の指示を受けていたのと同じである。

事故前の状況の情報開示における防衛省と自衛隊の情報操作と隠蔽工作は明白で、自分たちに責任が及ばないように、恰も漁船側に事故原因があるかのように、不当に事実を歪曲・捏造して外に出していた。2/22の衆院安保委員会の質疑では、社民党の
辻元清美が石破茂に直撃して、石破茂から「
情報隠蔽や情報操作があれば辞任する」との答弁を取っている。これはお手柄で、辻元清美の活躍を褒めてやっていいだろう。石破茂は他の自民党の二世議員と同じく傲慢と不遜が取り得なだけの凡俗な醜男だが、提灯テレビ番組が「論客」の如く演出して持ち上げるものだから、本人も得意になって、防衛問題のエキスパートで防衛省の主(あるじ)の如く自信過剰に陥っていただけに過ぎない。滑稽で笑止。奢っているのは、隠蔽体質に染まっているのは、イージス艦や海上自衛隊や防衛省の連中だけでなく、その組織の頂点に立っている大臣の石破茂こそがまさにそうなのだ。この男こそが、奢り高ぶり、国民の安全とは無関係な散財と暴走に興じている。

そして国防の名の下に都合の悪い過失情報を隠して開き直り、醜悪な責任逃れに汲々としている。野党は速やかに連携して、イージス艦事故の真相と原因を究明し、石破茂を筆頭とする関係者を追及して責任を明らかにしなければならない。その場合、単に石破防衛相の引責辞任を迫るだけでなく、関係者を国会の証人喚問の場に招致して、この事件全体の真実が解明されることが絶対に重要だ。「事件全体」と書いたのは意味があって、この問題は単にイージス艦の19日早朝の衝突事故だけが問題ではないのである。真実の解明が必要なのは、19日の事故以上に、その後一週間の防衛省と自衛隊の事故に対する対応の問題だ。国民二人の生命に関わる重大事故を惹き起こしながら、自衛隊は国民に嘘を言い、真実を隠し、情報を二転三転させて不信を増幅させた。事故加害者の氏名すら公表せず、一週間以上も被害者と国民に謝罪と釈明をさせずに放置した。誰がそうさせたのか。真実を隠して揉み消しを図ったのは誰か。この一週間に防衛省と自衛隊の内部で起きた刻一刻の事実をありのまま正確に検証して、組織的な隠蔽工作の全体が国会の場で解き明かされなければならない。

すなわち、イージス艦事故問題に関する国会証人喚問の課題は三つある。
第一に、事故直後のイージス艦の「人命救助活動」の有無を明らかにすること。なぜ海上保安本部への通報(16分後)が遅れたのか、内火艇を降ろしたのが14分後だったという証言は事実なのか、海自は初期行動が遅れた理由について、救助活動で二次被害が出る可能性を考慮したなどと弁解しているが(2/25の衆院安保委での防衛相答弁)、当時の現場海域は波もなく穏やかであり、海自隊員のような訓練を受けたプロが救助活動するのに不適切な海の状態だったとは言えない。「二次被害」の懸念は初期行動の遅延あるいは不作為の理由にならない。況や、国民の生命を守るのが任務で使命の自衛隊員である。少々の波でも海に飛び込んで救助するのが当然の責務ではないか。実際に、地震や台風で被災した国民を救助するとき、駆けつけた陸上自衛隊の隊員は常に命を懸けて救助活動をやっているのだ。自衛隊の救助活動は命懸けの任務なのだ。この点、救助活動を指示した者、指示を受けて任務した者、全ての関係者を国会に呼び、署名させ、偽証罪の拘束で縛った上で、喚問して証言を取る必要がある。
第二に、問題になっている事故前の現場の状況とイージス艦の操航の何如である。事故の原因の事実解明。この点については、海上保安本部が厳密に捜索と聴取をしている様子が窺えるが、それを支援し補強する意味でも、国会で関係者に事実の詳細を証言させる必要がある。姑息な海自のことだから、後になって海難審判庁での審理の場で海保に証言した内容を翻さないとも限らない。昨年の新テロ特措法の審議でも問題になったが、平気で国民に嘘をつく海上自衛隊は信用できない。
第三に、上で述べたが、事故後の隠蔽工作の全貌を白日の下に曝すことである。自衛隊と防衛省の中でどのような情報操作と隠蔽工作があったのか。すでに一部は破綻を見せ、内局の背広と海幕の制服の間で軋轢が起きている。私は、この隠蔽工作の謀略を計画指揮した責任者は大臣の石破茂本人だったと推測しているが、実際のところはどうだったのか、海幕と内局の関係幹部を喚問して事実を問い質してみたい。事務次官、統合幕領長、海上幕僚長、海幕防衛部長、横須賀総監部幕僚長、海幕広報官、防衛省大臣官房、防衛省広報官、等々、隠蔽工作に加担し、振り回された者たちを国会に呼んで話を聴かなくてはならない。

野党は直ちに
幹事長会談を開いて、イージス艦問題をめぐる国会での政府追及について戦略と方針を意思統一すべきだ。各党がバラバラにやってはいけない。防衛相辞職だけをショートカットで目標化してもいけない。証人喚問による事実解明が絶対に必要だ。それをしなければ防衛省と自衛隊の組織改革などできず、効果のある再発防止の施策にはならない。イージス艦事故という重大な人身事故を発生させ、それを大きな政治問題にした当事者たちの責任が明らかにされる必要がある。幹事長会談で野党が政府追及の方針を立てる場合は、ぜひ上に示した「
三つの課題」に注目して具体的に取り組みを考えてもらいたい。証人喚問をやれば、石破茂は自然に辞任に追い込まれる。追い込まれるだけでなく、二度と防衛大臣に就くことは不可能になるだろう。関係者の証人喚問こそ石破茂を辞任に追い込む最適の手段である。それと、特に民主党に対して注文したいが、この問題で政府を徹底追及するにあたって、
イージス艦問題対策本部を党内に立ち上げ、その本部長を指名してもらいたい。岡田克也か平岡秀夫が適任ではいかと思われる。四野党で共闘して政府と対決するのだから、そのトップに相応しい識見と資質と貫禄が要る。
幹事長会談をやり、四党幹事長の共同記者会見をやれ。証人喚問を拒絶するなら審議拒否も辞せずと言え。国会証人喚問を実現させ、石破茂を辞任に追い込み、そのまま福田政権を追撃して解散総選挙まで追い込め。攻めなければ解散は得られない。待っていても福田首相は解散などしない。攻撃あるのみ。討って出よ。