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by thessalonike4
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隠蔽工作はなぜ破綻したのか - 石破茂の独断専行と人望欠如
b0087409_1341243.jpgわずか一日数千人の訪問者が見るだけの弱小ブログだが、微かに政治を動かしているかも知れず、昨夜(2/28)、野党三党の国対委員長が都内のホテルで会談し、石破茂への辞任要求で方針を一致させたとの報道があった。本当は、四野党が幹事長会談でイージス艦問題の国会証人喚問を統一要求して欲しかったが、この問題で野党が足並みを揃える動きを見せたことは意味がある。本日(2/29)、衆院予算委員会でイージス艦問題の集中審議が組まれているが、自民党はこの審議の後に予算案(税制法案)を委員会採決する構えであり、民主党は強行採決なら審議拒否だと言っている。果たして石破茂に対する本格的な追及が今日の国会で見れるのか、今日の午後が終わってみないと分からない。民主党が腹の中で何を考えているかは依然不明で、今週初めから石破茂と防衛省の隠蔽工作があれだけ明白になっていたのに、民主党は国会でのイージス艦問題の集中審議を積極的に求めず、時間を稼がせて、自民党が予算案の強行採決に出る時機を与えていた。 



b0087409_13411472.jpg本当は、民主党は最初から国会空転に持ち込むのが狙いで、暫定税率の駆け引きで優位に立つことだけを考えていて、国会の集中審議でイージス艦問題の真相を究明する気など全く無かったのではないか。私はそう疑うが、真実は今後の国会の動きで明らかになるだろう。今度のイージス艦問題の追究については、ネットで見る限りでは、社民党がよく動いている。少ない人数で機敏に動き、ネットでよく情報発信している。一週間前に辻元清美が石破茂から取った「情報隠蔽や情報操作があれば辞任する」の発言は、今週に入って効き目が出て、毒が回って、石破茂の命取りになろうとしている。保坂展人の昨日のBLOG記事も注目に値する。二日前から新聞が活発に動き始め、昨日からようやくテレビも隠蔽工作の問題を報道するようになった。実際のところ、この問題で情報への感度が一番鈍く、対応が遅れているのはネットの世論である。誰も情報分析をしていない。

b0087409_13413249.jpg一見、情報が混乱して、支離滅裂の状態になり、全体像が捉えられないように見える防衛省と自衛隊の「二転三転」だが、ここに、石破茂による2/19当日からの隠蔽工作指示という観点を立てれば、複雑に錯綜する問題系がすっきり整理されて全貌が見えてくる。マスコミの評論家は、防衛省と自衛隊の中で誰も情報を統括できていないなどと言っているが、それは全く違う。それは石破茂を擁護する方向へと視聴者の意識を誘導する政治言説だ。組織の問題にスリカエてはいけない。全ての情報を最初から押さえ、情報の動きや流れをコントロールしていた人間がいる。それが石破茂だ。石破茂は、自分が企画立案者だから、今度の隠蔽工作の全体を知っている。知っていて、部下に指示して、嘘を言わせて、嘘がバレそうになると嘘の上塗りをさせて、自分もしらばっくれ、部下の責任にして始末をつけようとしているのである。嘘の起点は石破茂だ。他の人間ではない。嘘を嘘で塗り固める起点も石破茂だ。

b0087409_13414267.jpg他の人間は、事務次官も、海上幕僚長も、海幕防衛部長も、防衛省広報官も、自分から嘘のストーリーは作っていない。嘘すなわち隠蔽工作を企画立案推進してはいない。石破茂に言わされている。石破茂の指示に従って嘘を言い、石破茂の立場を守るために嘘を言っている。「嘘作戦」全体の指揮をとっているのは石破茂だ。テレビの評論家たちは、背広と制服の間での不信と組織の体質が云々と言っているが、本当はそれも違う。防衛幹部たちの不信は石破茂に対してなのだ。二転三転の起点を作っているのは石破茂であり、幹部たちが石破茂に対して疑心暗鬼になっているのである。石破茂に指示されて隠蔽工作に関わってきた者が、いつ石破茂によって責任を被せられるのではないかと不安になり、疑心暗鬼に陥っているのである。そしてまた、彼らはそのことをマスコミにも石破茂にも言えないから、制服は外様次官の増田好平のせいにしたり、外局は海幕の従来からの隠蔽体質のせいにしたりしているのである。

b0087409_13415481.jpgいま起こっているのは、隠蔽工作に関わった者たちの石破茂への反乱だ。傍から見ていて気づくのは、幹部たちが石破茂の無能と独断専行に嫌気がさし、徐々に石破茂のサポートから離れて行っていることである。増田好平は相当にくたびれた感がある。昨日(2/28)の衆院安保委で、石破茂は2/19の航海長からの事情聴取の際に「書面を作成した」と明確に答弁して、一昨日(2/27)夜の増田好平の記者会見での「メモは誰もとらなかった」の発言を覆したが、これは恐らく増田好平への「意趣返し」だろう。何かあったのだ。恐らく、増田好平が石破茂に向かって何か諫言を言い、それを不興に感じた石破茂が、委員会答弁で事務次官の体面を潰す復讐に及んだのである。幼稚な男だ。石破茂の隠蔽工作のボロが出て、嘘が順番にバレているのは、隠蔽工作が幼稚で脆かったからということもあるが、内部に石破茂の情報工作を不審がる人間がいるからである。例えば、情報操作の最初の破綻となった「12分前の赤い灯火の発見」の件もそうだろう。

b0087409_13423549.jpgこの「事実」が本当かどうか疑わしい部分はあるが、事故当日の夕方に石破茂が自民党国防部会で発表した「2分前に緑の灯火を見た」という見張り員の「証言」と矛盾する。石破茂は、「12分前の赤い灯火発見」の情報が外に出るのを懸命に阻止しようとして動いた形跡があるが、結局のところ妨害工作に失敗して、一日後の20日に「12分前に赤い灯火」が外に出て一人歩きする。それから、例の19日にヘリで運んだ航海長を大臣室で直接に事情聴取した件も、これは27日の未明に公に出た話だが、誰かが外に漏らしたとしか考えられない。少なくとも8日間は外に出なかった。防衛省と自衛隊の中枢で秘密は守られていた。この事実は、石破茂は絶対に外に漏らしたくはなかっただろう。命取りになる。航海長をヘリで市ヶ谷に運んだ事実がバレたのは26日の午後だった。これも誰かが漏らしている。要するに、無能な石破茂が指揮する隠蔽工作の独断専行と強行突破に部下が辟易しているのだ。あまりに無謀で、幼稚で、部下がついて行けないのである。

b0087409_13424522.jpg現時点のマスコミは、19日の航海長のヘリ移送が誰の指示によるものだったかが疑惑の焦点になっている。状況証拠は、私が27日の記事で指摘したように、明らかに石破茂本人の指示に間違いないが、石破茂は28日の国会答弁で否定している。これについても間もなく関係者から有力な裏づけ情報が漏れるだろう。海保を騙して、先に事故の当事者を呼んで直接事情聴取するなどという、発覚したら重大な政治問題になる指示を、一制服幹部である海上幕僚長が、防衛大臣の許可もなく一存でできるはずがない。それくらいは新聞記者でなくても常識だ。石破茂と海上自衛隊による隠蔽工作は、この航海長ヘリ移送だけでなく、他にも疑惑は無数にある。保坂展人のBLOGの記事が参考になるが、例の救助艇を海に降ろそうとして指にケガをして病院に搬送された隊員というのがいるが、これも何やら隠蔽工作の疑念が濃厚に漂う。この隊員は事故当日19日に横須賀の海自の病院施設に入院したままだ。屈強な若者が指一本のケガで10日間も病室にいる。

b0087409_1342591.jpg最初は、単に航海長移送を隔すための偽装工作かと思っていたが、そうではなく、実はもっと深刻な事情と目的があり、この隊員を海保の事情聴取から隔離するための「入院」ではなかったのか。事故当時に艦内で飲酒していた隊員がいたという報道が流れているが、この隊員がそうだったかも知れない。あるいは、イージス艦の中で事故直後に上からの指示で証拠隠滅の作業を行った当事者かも知れない。24日の「サンデープロジェクト」で、出演した石破茂に田原総一朗が、「あたご」のレーダー情報や航跡や速度などを記録した航海情報について聞いていた。そのときの石破茂の返答が奇妙であり、船舶安全法だったか海上交通安全法だったか、何の法律だったか忘れたが、要するに自衛隊の艦船には一般船舶と違って、そうした情報を記録したり機器を装備する法的義務がないから、「あたご」にも記録は残ってないのだと言っていた。この返事は、「情報は残ってないのか」という質問に対して不自然であり、法律を根拠にして証拠隠滅を正当化しているように聞こえた。

恐らく19日の午前に石破茂の指示で、保存されていたレーダー情報の記録や、航海情報のデータが、「あたご」のシステムのハードディスクから消去されたのだろう。私はそのように疑っている。
b0087409_134314100.jpg

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by thessalonike4 | 2008-02-29 23:30 | イージス艦衝突事故
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